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電子契約はどこの部署が担当するべき? 電子契約による集中管理のメリットも解説

 

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契約書管理の目的としては、リスク回避、権利行使、業務効率化などがあげられます。管理ができてないと、契約内容の確認に時間を要したり、契約の更新のタイミングを逃してしまったりといった大きなトラブルにつながりかねません。

契約書は、各部署で分散管理しているケースもあれば、外部の専門業者に委託しているケースもあります。また、ある一定の部署に集約しているケースも見られます。では、電子契約を導入する場合は、どのような管理体制が必要なのでしょうか。

当記事では、電子契約を導入するにあたっての各部署の役割や、プロジェクトチーム結成の必要性などについて解説します。

目次

契約書管理の4つの方法を比較

契約書の管理方法は企業によって異なりますが、大きく分けると以下の4つの方法に分類されます。

1.各関係部署で分散して管理

各関係部署で分散して管理するメリットは各部署独自のローカルルールを設けやすい点です。また、一部署ごとですと、ひとつひとつの規模は小規模なので統制がとりやすいです。

一方、デメリットとしては、部署ごとに管理方法が異なるため、全社共通の管理方法がとれない、保管場所がわかりにくい、棚卸・内部監査の際に迅速に対応ができないなどがあげられます。また、契約書を紛失するリスクが高くなるため、セキュリティ面で問題になりやすい点もデメリットです。

2.外部の専門業者に管理を委託

メリットとしては、社内の保管スペースを省略できるというのがあげられます。また、管理のための手間を大幅に減らすことも可能です。

一方、デメリットとしては、原本を取り寄せる必要があるので、閲覧に時間がかかってしまうことや、委託費がかかってしまうことなどがあげられます。

なお、業者選定の際は、ISMS認証など情報セキュリティに関する要件を満たす企業かどうかも確認しましょう。

3.特定の部門で集中管理

契約書が一カ所に集中しているので、契約書を探すのが容易であることや、統一した管理方法を用いやすい点がメリットです。また、棚卸や内部監査の対応がしやすい点もメリットとしてあげられます。

一方、デメリットは、各部署にコピーが出回ってしまうこと、各部署の事情に合わせた管理ができないことなどです。

法務部、総務部、文書管理部などが管理を担当する部署として考えられます。

4.電子契約にして集中管理

電子契約システムの導入により、契約書を電子化して集中管理する方法です。メリットとしては、キャビネットなどの保管スペースが節約できることや、契約書の検索・閲覧がスピーディーにできることがあげられます。

一方、この方法ではシステムの利用料を負担しなければならないことがデメリットとなります。また、契約締結から保管までの業務フローの見直しが求められることもデメリットとなるでしょう。

電子契約により集中管理するメリット

契約書保管の4つの方法を解説しましたが、その中でも電子契約による集中管理が最もおすすめできる方法です。

本項では、電子契約による集中管理をおすすめする理由を解説します。

1.自動登録が可能

管理機能を持つ電子契約システムであれば、署名が完了した契約書をそのまま保管することができます。

たとえば、会社名、契約開始日、その他会社ごとに必要な情報を入力しておくことで、契約書に付随する情報が自動登録ができます。必要な情報を手作業で入力する必要もないので、スピーディーに管理台帳の作成を進めることができます。

2.契約の更新時期を把握しやすい

従来の紙媒体による契約書は、更新時期がわからなくなることが多いため、うっかり契約書が失効してしまうリスクが存在します。また、不要な契約を更新してしまうといった真逆のことが発生する場合もありました。

しかし、電子契約であれば、リマインド通知機能があるものもあるため、更新時期が近づいたら担当者に自動的にメールなどで通知が届きます

3.契約書の検索・閲覧が容易

従来の紙媒体による場合は、必要な契約書がなかなか見つからずに手間がかかる場合もあります。まずは、契約書の保管場所を台帳から確認し、続いて保管先の部署のインデックスを見ながら探すなどの作業が必要でした。

しかし、電子契約ではシステム上に契約書が保管されているので、検索が容易で、すぐに必要な契約書を見つけることができます。また、システムで集中管理されているので、ワンクリックでパソコン上に契約書面を表示して閲覧可能です。
契約書の条文をテキストデータ化することにより保存していれば、キーワード検索で必要な契約書を検索することもできます。

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4.セキュリティ対策・権限設定が容易

電子契約であれば、閲覧権限を設定できます。そのため、担当者以外の社員が契約書の内容を閲覧できないように設定可能です。

紙媒体の契約書では、キャビネットの施錠や持ち出しルールなどを設けて管理する必要がありました。また、契約書をPDF化して保存するにしても、パソコンのフォルダーごとにパスワードの設定が必要となります。

電子契約なら、部署ごとや社員ごとなどに閲覧権限を一括設定できるため、手間や時間をかけずにセキュリティを高めることができます。あるいは、特定の部署だけで契約書を閲覧可能とすることや、全ての部署で閲覧可能にするといった設定も可能です。

電子契約による集中管理のデメリット

電子契約を導入するデメリットも存在します。どのようなデメリットがあるのでしょうか。

1.システムの利用料がかかる

クラウド型のシステムを利用する場合、毎月一定の利用料が必要となる場合があります。また、自社のサーバーなどにインストールするオンプレミス型による場合は、サーバーなどの初期費用が必要になります。

2.業務フローの改善が必要

これまでの紙媒体での管理からシステム上の管理に切り替わるため、業務フローを改善する必要があります。社員が慣れるまで時間を要する場合もあり、システム担当社員の研修や、トラブル対応などのサポート窓口を設けて対応する必要があります。

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電子契約に移行する手順

これまでの分散されていた契約書を各部署から取り寄せて、電子契約システムによる集中管理に移行するための手順をご説明します。

1.契約書を集める

契約書原本を各部署から収集しますが、運搬の際に紛失しないよう注意が必要です。部署ごとの管理台帳と照合して漏れがないようにチェックしましょう。集めた契約書は、主幹となる部署や契約締結日、契約相手などを整理しておきます。

2.契約書のスキャン・原本の保存

契約書をスキャンして原本を保管します。スキャンは時間も手間もかかりますので、効率的に行うようにしましょう。スキャン専門業者に発注する方法もあります。
契約書の中には法令で保管期限が定められているものや紙で作成することが義務付けられるものがありますので、破棄や作成する際には注意しましょう。

3.台帳にデータ入力する

契約書をシステム上に集約するために、契約管理台帳に契約書の情報を入力しなければなりません。契約書を台帳に入力する際には、主に以下の項目の入力が必要です。

①契約件名
②契約内容
③契約書番号
④契約書の種類
⑤主幹となる部署
⑥契約開始日
⑦契約終了日
⑧自動更新の有無
⑨契約更新日
⑩保管期限

入力にはかなりの時間と手間がかかります。しかし、PDFファイルを読み取って台帳に自動入力可能なシステムを使えば、効率的に作業ができます。

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電子契約導入プロジェクトに参加すべき部門

電子契約を導入するにあたっては、部門横断のプロジェクトチームを結成するのが理想です。法務・情報システム・総務・財務経理の4部門からなるプロジェクトチームを作る場合におけるそれぞれの部門の役割を解説します。

1.法務

以下のような電子契約関係の法令を整理します。

・電子契約への移行が認められていない契約や移行が好ましくない契約類型の選別
・電子帳簿保存法や税法への対応
・電子契約で使用する契約書雛形の作成

他部門と連携して各種規程を見直したり、マニュアル作成したり、社員研修を行ったりすることもあります。

2.情報システム

既存の社内システムとのスムーズな連携がとれるようにします。また、電子署名に使われる暗号技術の検証などのセキュリティ面や、API連携など社内インフラシステムとの連携可能性などを検証します。

3.総務

文書管理の主幹部署として、電子契約導入後の文書管理規則を制定したり、既存の規則の改定を行ったりします。

4.財務・経理

支払プロセスおよび税務や監査法人対応を検討します。

5.その他の部門

以下の部門も必要に応じてプロジェクトに参加します。
・経営企画部(または社長室や秘書室)
・人事部
・内部監査部
・営業部

プロジェクトチームが取り組むべき課題

電子契約導入のプロジェクトチームが取り組むべき課題としては以下のものが考えられます。

1.社内規程の見直し

総務と法務と共同で推進します。

2.取引先への説明文書を含む利用マニュアルの作成

営業、契約管理担当、法務が共同で推進します。本社に所属しない現場の従業員からの利用に関する意見収取も必要でしょう。

3.取引先への説明を含む全社向け利用方法説明会の開催

営業、契約管理担当、法務が共同で推進します。

4.経営陣への説明

経営企画、情報システム、法務が共同で推進します。

整理すると、電子契約導入プロジェクトは、法務と情報システムが主体となって推進し、必要に応じて営業、財務経理、経営企画、総務を招聘する形が理想です。

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さらに、セキュリティを高めるための権限や閲覧設定機能がデフォルトで用意されているので、機密文書の取扱いも安心です。しかも、電子帳簿保存法にも準拠しており、導入時から導入後までのサポートもしっかりしているため、安心して導入できます。

 

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この記事を書いた人

GMOサインが運営する公式ブログ「GMOサインブログ」の編集部です。
電子署名/電子サイン/電子印鑑(デジタルハンコ)/脱印鑑(脱ハンコ)/電子文書/電子証明書/電子帳簿保存法など、電子契約にまつわる様々なお役立ち情報をお届けします。

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