コスト削減を目的に電子契約の導入
運用開始後は契約書の管理・検索でもメリットを痛感
- 株式会社歯愛メディカル
歯科医院向けの通販カタログ「Ciメディカル」が主力事業の株式会社歯愛メディカルでは、高額な印紙代の削減を目的に、電子契約の導入を検討。通販カタログでは多数の商材を掲載していることから、サプライヤーとの商品売買契約書も多く、電子契約は契約書管理・検索の面でも、大きな成果があったと言います。経緯や導入メリットについて聞きました。
取材協力株式会社 歯愛メディカル 取締役 経営管理部長 三好誠治さま 経営管理部 法務・総務課 中坂晶子さま
業種 | 契約類型 | ご利用プラン |
---|---|---|
卸売業 | 秘密保持契約書、商品売買契約書、業務委託契約書など | 契約印&実印プラン |
記事の要約
- 印紙税の削減や郵送コストの削減を目的に電子契約を導入
- 導入コストやランニングコストを払っても、十分にコストメリットが出る
- 電子契約の知識がない人でも取り扱えるようマニュアルを工夫
- 現場からの契約書の共有依頼にも検索機能で迅速に対応
―貴社の事業内容を教えてください。
当社は歯科医院や歯科技工所を中心に、各種医療機関への通信販売を主たる業務としており、歯科医院様向けの通販カタログ「Ciメディカル」を主力事業としています。カタログには国内外のメーカー仕入商品や自社開発商品を合わせ3万点以上の歯科材料を掲載。
また、通販カタログ事業は歯科医院向け以外にも、歯科技工所や動物病院、介護施設、幼稚園・保育園、理美容、そして薬局を対象にしたカタログもあり、多くのサプライヤーと契約しています。
そのほか、歯科医院向け大型医療機器販売事業、CAD/CAM事業、予約管理システム事業、情報誌出版事業など事業領域は多岐に渡っています。
―電子契約サービスを導入しようと思ったきっかけを教えてください。
原材料の高騰や円安など経営環境が厳しさを増すなか、コストの見直しが急務になっていました。通信販売業では仕入れ先を多数抱え、新規開拓も日々行なっているため、必然的に契約で生じるコストが増加しがちです。電子契約に変更できれば、印紙税の削減や郵送コストの削減につながるため、電子契約サービスを導入することになりました。
また、大型建設工事を伴う新物流倉庫の計画があり、高額な印紙税が必要となるタイミングだったことも導入を後押ししました。
―数ある電子契約サービスの中から、電子印鑑GMOサインを選んだ理由を教えてください。
資本業務提携をしているエア・ウォーター株式会社が、電子印鑑GMOサインを導入すると聞き、弊社でも比較検討するため、もう一社から見積もりを取ることになりました。その際に電子契約サービスの導入コストやランニングコストと、印紙税削減見込み額を改めて比較し、コストメリットが出ることを確認。しかも電子印鑑GMOサインのコスト競争力が高いことがわかり、導入を決断しました。
―その後、電子印鑑GMOサインの導入をどのように進めて行きましたか?
手順を解説したマニュアルを作成して、社内で説明会を実施することから、はじめました。弊社では従来、契約の締結は現場スタッフが完了までの一連を担当します。そのため電子契約の知識がない人でも電子印鑑GMOサインを取り扱えるようなマニュアルを目指しました。とはいえ、これまでとは異なる作業に現場スタッフが戸惑うことも予想されたため、しばらくの間は、社内決裁が下りたら総務のほうで電子契約の作業を引き継ぐ体制にしました。IPアドレス制限など、社内のセキュリティ環境も整ったら、現場スタッフ各自のアカウントを作成して、電子契約でも一連の作業を担当してもらう予定です。
―電子印鑑GMOサインを導入したことで、業務はどのように改善しましたか?
電子印鑑GMOサインを導入したことで、契約締結にかかる時間が大幅に短縮されています。また、締結済みの契約書を閲覧したいという要望が現場スタッフから届くことがあるのですが、紙の契約書の場合、総務の担当者が契約書を探して、現場スタッフに渡していました。電子契約になり契約書がデータになることで、検索も容易になり、データの共有もしやすくなりました。
そのほか電子契約になり、承認者が関与することで、締結前に誤字や文字が抜けているといったミスに気付くことができるようになった点も、電子印鑑GMOサイン導入のメリットです。
―電子印鑑GMOサインを導入して特によかったと感じている点があれば、教えてください。
導入して良かったと感じている点は、契約書の印刷・製本・郵送といった一連の作業が省けたことです。また契約相手の押印を確認したり、返送されてきたのか進捗を確認したりする手間もなくなりました。そのほか、使用時に感じる便利な点として、検索機能が挙げられます。すぐに確認したい書類を探すことができます。
また、紙の契約書では保管場所を確保する必要がありますが、電子印鑑GMOサインならその必要もありません。リマインド機能をつけることで、契約期間が終了する契約書を見つけて、更新するのか精査できる点も便利です。
―電子印鑑GMOサインの利用に関して、何か課題はありますか?
電子印鑑GMOサインを導入したことで、十分にコスト削減の効果はありますが、まだまだ利用が多いとは言えません。毎月およそ20〜30件の契約締結があり、そのうち約2割が電子契約です。電子契約で締結するには取引先の意向もあり、紙での締結にしてほしいというケースもあります。そのため、数値目標を立てて、電子契約の割合を増やしていくことは難しいのですが、社内への啓蒙を進めることで徐々に割合を増やしていきたいと思っています。現状では「電子契約=難しい」と考えている現場スタッフもおり、きめ細かい説明・研修など対策を講じる必要があるかもしれません。
―お忙しいところ、ご協力ありがとうございました。
- 感染症対策を実施の上、インタビューを行っております。
- 掲載している内容、所属や役職は取材当時のものです。
- 会社名
- 株式会社歯愛メディカル
- 本社
- 石川県白山市旭丘二丁目6番地
- 設立
- 2000年1月
- 事業内容
-
【通信販売事業】
歯科医院向けカタログ「Ciメディカル」、歯科技工所向けカタログ「DENTAL LABO」、動物病院向けカタログ「Vet」、介護施設向けカタログ「フレッシュ&ケア」、一般医院向けカタログ「メディカルカタログ」、幼稚園・保育園向けカタログ、理美容向けカタログ「美っくる」、薬局向けカタログ「ファーマCi」
【その他事業】
歯科医院向け大型医療機器販売事業、CAD/CAM事業、歯科医院建築プラン・オンラインセミナー・オンライン診療サービス、ホームページ制作代行事業、予約管理システム事業、情報誌出版事業、事業承継事業、歯髄再生、美容商材事業、アウトソーシング事務長・医院承継・人材エージェント、ふるさと納税ほか
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