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紙の契約書による契約締結が多い日本に対して、海外では電子契約が多くの企業に浸透している状況です。
この記事では、海外の企業と英語で電子契約を結ぶメリットや契約締結の際の注意点などを紹介しています。
電子契約の導入は、海外企業との取引だけでなく、業務効率化やコスト削減など企業にさまざまな恩恵をもたらしてくれます。海外進出を検討している企業の担当者はぜひ参考にしてください。
海外進出を目指す企業を中心に、英語対応の電子契約サービスへの注目が高まっています。
そもそも、日本国内においてはまだまだ紙の契約書を利用するケースが一般的ですが、新型コロナウイルスの影響もあり電子契約サービスを導入する企業が増えています。これは、多くの企業がコロナ禍でテレワークを導入したことで、直接会ってやりとりすることが難しくなり、契約のあり方を見直すこととなったためです。
一方の海外では、電子契約が日本以上に普及しています。企業レベルだけではなく、一般市民の契約などでも電子契約が用いられている状況です。中には納税や社会保険といった各種行政手続においても電子契約のようなデジタル化が進んでいるケースもあります。
日本企業の中でも、海外進出を目指す企業の場合、海外のやり方に合わせるために電子契約の導入を検討するケースも出てきています。
電子契約サービスを使って契約を締結することで得られるメリットはたくさんあります。ここでは具体的にどういったメリットがあるのか解説しています。
海外進出を目指している企業や契約方法の見直し、契約業務のデジタル化を検討している企業の担当者はぜひ参考にしてください。
電子契約サービスを利用することで、契約にかかるリードタイムの短縮が可能となります。従来の紙による契約書の場合、文書を作成して郵送し、取引先に署名をしてもらったうえで返送してもらう必要があり、契約締結までに時間がかかっていました。海外の企業との契約締結となると、さらに時間がかかります。
一方電子契約であれば、インターネットを介してオンライン上で全て完結するため、早ければ即日で契約の締結ができます。時間の有効活用やビジネスのスピードを速めるためにも、電子契約サービスの利用は大きな意味があるといえるでしょう。
電子契約サービスの導入は、各種コストの削減につながります。たとえば 電子契約の場合、契約書を印刷する必要がないため、インク代や用紙代などの印刷コストの削減が可能です。また、海外の場合、契約書を郵送するだけでも大きなコストがかかります。しかし、電子契約ならメールでやりとりできるため、郵送コストやそれに付随する人件費はゼロとなります。
紙の契約書の場合、書き損じや印鑑のかすれなどが起こると、作り直す必要があります。一方で電子契約の場合、大元のデータの修正やPDFの差し替えだけで対応が可能です。また、話し合いの中で契約内容に細かい変更点が出てきたときもすぐに修正できるため、時間や手間がかかりません。
電子契約であれば、契約書は全てデータとして保管するため、一元管理が可能です。
紙の契約書の場合、印刷したものをファイリングして書棚などに保管する必要があります。また、保管スペースも確保しなければならず、保管・管理するだけでも手間がかります。さらに、書棚での管理となると、必要な契約書がすぐに見つからないケースもあるでしょう。
一方の電子契約の場合、全てオンライン上で管理できるため、物理的な保管スペースを確保する必要がありません。また、ファイル名の付け方を統一していれば、必要な契約書を検索してすぐに見つけることも可能です。書類探しに時間を割かなくて済むため、より効率よく業務を進められます。
英語と日本語では、契約書にさまざまな違いがあります。これから海外へ進出しようとしている企業は、どういった違いがあるのか理解しておくことが非常に重要です。そこでここでは両者の具体的な違いを紹介します。
日本と海外では、対応する法律や管轄する裁判所に違いがあります。
日本国内で日本企業を相手に契約を締結する場合、日本の法律に準拠しなければなりません。しかし、海外企業との取引では、どちらか片方の国の法律をベースに契約書を作成することとなります。また、契約上のトラブルが起こった場合、どちらの国の裁判所の管轄になるのかといった点も決めておくことが必要です。
このような場合、自社と取引先の取引上の優位性を考慮して準拠法や管轄裁判所をどちらにするか決まるケースが一般的です。場合によっては、海外の法律を理解しておかなければならないケースもあるため注意してください。
日本と海外では文化や商習慣にも違いがあるため、契約を締結する際にはその点にも注意してください。
例えば、日本企業同士で契約を結ぶ場合、契約書に協議事項を設けておくケースが一般的です。
協議事項とは、契約に関する疑義や問題が発生した場合、当事者間の協議によって解決するというものです。そのため、契約書には細かい部分まで記載せず、必要に応じて話し合いを行って解決するという流れになります。日本企業に見られる協議事項は、お互いの信頼関係のもとに成り立っているといえるでしょう。
一方で海外の企業、とくにアメリカやイギリスの企業の場合、完全合意条項の考えが一般的なものとなっています。これは、契約内容はできるだけ細かい部分まで明確にしたうえで、契約書に記載するというものです。完全合意条項を設けているからといって、企業同士が信頼し合っていないわけではありません。発生しうるあらゆるリスクを未然に防ぐというのが完全合意条項の目的だといえるでしょう。
上記の点を踏まえると、日本企業が海外の企業と契約を結ぶ場合、できるだけ細かい部分まで内容を検討する必要があります。
完全合意条項にもとづいた契約書や海外の法律に準拠した契約書など、日本と海外では契約書の構成が大きく異なるといえます。
また、契約を締結する際の方式にも違いがあるため気をつけなければなりません。
日本の場合印鑑による押印文化が一般的となっていますが、海外企業の場合押印ではなく署名やサインをするのが一般的です。また、電子契約が普及している海外では、署名した契約書をスキャンし、メールで取引先に送付するという流れで契約が行われることもあります。
先ほども触れているように、日本と海外では電子契約に関する法律に違いがあるため注意しなければなりません。
日本の場合、電子契約は電子署名法や電子帳簿保存法に準拠している必要があります。
一方で、アメリカ企業の場合e-Sign法に、EU加盟国企業の場合であれば、eIDAS規則に準拠しなければなりません。
法律の違いに関しては、顧問弁護士などに相談したうえで注意点などを明確にしておくことが大切です。
そのほかにも、海外の企業と電子契約を結ぶ場合、言語にも注意しなければなりません。たとえば日本語で契約書を作ったとしても、海外の企業担当者はおそらく理解できないでしょう。そのため、お互いが理解できる言語 (英語など)に対応している電子契約サービスを選ぶことが大切です。電子契約サービスによっては、多言語に対応しているものもあるため、サービス選定の際にはチェックしておきましょう。
英語の契約書を作成する場合、契約書の構成や準拠すべき法律以外にも、よく使われる言い回しを理解しておくことが大切です。契約書の内容によっては専門的な用語が使われるケースや、細かい違いを説明しなければならないケースもあります。そういった表現や用語を理解していないと、契約内容に齟齬が生まれ、後々のトラブルにつながりかねません。
以下の表は、契約書でよく使われる表現の一部です。
英語 | 意味 |
---|---|
as is | 現状のまま、現状維持 |
execution of this Agreement | 契約書の署名、契約書の調印 |
force majeure | 契約上の不可抗力(自然災害、ストライキ、紛争など) |
party(parties) | 契約当事者(複数の契約当事者) |
Purpose / Objective | 趣旨・目的 |
Individual Contract | 個別契約 |
Payment | 支払条件 |
Duty of Confidentiality | 秘密保持義務 |
Effective date | 施行期日 |
Breach of confidentiality | 秘密保持の違反 |
pursuant to the provision of the preceding paragraph | 前項の規定により |
provided,however,that this shall not apply | ただし、〜は、この限りでない |
pertaining to | 〜にかかる |
日本語の契約書をそのまま英語に翻訳したとしても、内容をうまく伝えられない可能性が高いです。英語で契約書を作成するのであれば、英文契約書独特の表現を理解するようにしましょう。これらの表現は普段から意識的に学習したり、過去の契約書をチェックしたりして慣れておく必要があります。
英語対応の電子契約サービスを探している方には、電子印鑑GMOサインがおすすめです。
電子印鑑GMOサインは、日本語はもちろんのこと英語や中国語、スペイン語、ポルトガル語、タイ語、ミャンマー語、ベトナム語の計8カ国語に対応しています。
多言語への対応は、英語圏の国だけでなく、アジアや南米などに進出したい企業にとって大きなメリットだといえるでしょう。国内企業での導入実績も豊富であるため、電子契約サービスを初めて導入する企業でも安心して利用可能です。
今回は、英語で電子契約を締結するメリットや締結する際の注意点、日本と海外における契約書の違いなどを紹介しました。
紙の契約書による契約締結がまだまだ多い日本に対して、海外では電子契約が普及しており、ビジネスシーンでもよく使われています。そのため、海外企業との契約を結ぶ場合、電子契約サービスの利用がおすすめです。
また契約書の内容に関しては完全合意条項を踏まえて細かく記載すること、現地の法律に準拠することなどにも注意してください。日本語の契約書をそのまま翻訳しても理解してもらえない可能性があるため、英文契約書でよくある表現や言い回しを理解することも大切です。
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電子契約サービスごとの違いや選び方などについて、下記の記事でわかりやすく比較しています。ぜひご参考にしてください。また、各社のサービスをまとめた比較表を“無料”でダウンロードできます。
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GMOサインが運営する公式ブログ「GMOサインブログ」の編集部です。
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