退去届とは、賃貸物件を退去する際に退去する旨を通知するための書類です。当記事では退去届の概要や提出期限、提出方法、書き方などを紹介しています。また、退去届のテンプレートや退去するまでの具体的な流れなどについても取り上げているため、ぜひ参考にしてください。
目次
退去届(解約通知書)とは?
退去届とは、賃貸物件を退去する際に借主が大家もしくは管理会社に対して提出する書類のことです。解約通知書と呼ぶこともあります。
退去届はかんたん にいうと、退去する旨を伝えるための書類です。一般的には、入居時に受け取る契約書類の中に退去届が含まれているケースが多いため、退去する際にはまず契約書類を確認することが大切です。
退去届の提出は必要?
退去する場合、必ずしも退去届を提出しなければならないわけではありません。大家や管理会社へ口頭で通知するだけで退去できるケースもあります。提出の有無がわからない場合は、大家もしくは管理会社に確認しておきましょう。
退去届の提出期限はいつまで?
退去届の提出が必要だとしても、提出期限は賃貸物件によって異なります。一般的には一カ月 前までの提出を求めるケースが多くなっていますが、前後する可能性もあるでしょう。もし期限までに提出できないと、解約日が後ろ倒しとなるため、退去した後の家賃も支払う必要があります。費用負担を抑えるためにも、各物件で定められている退去届の提出期限を遵守しましょう。
退去届の提出方法
退去届の提出方法は、物件によって異なります。先ほども触れたように書面での提出が求められるケースもあれば、口頭での通知が認められるケースもあります。退去手続きの方法は物件や管理会社によりさまざまなため、まずは具体的な提出方法を確認することが大切です。
退去届の書き方
退去届は決まったフォーマットがあるわけではありません。しかし、主に以下のような内容を記載する必要があります。
物件情報 | ・住所 ・物件名 ・部屋番号 など |
契約者情報 | ・氏名 ・電話番号 など |
提出日 | 退去届を提出する日 |
解約日 | 退去予定日 |
退去理由 | 転勤、結婚など |
転居先情報 | ・住所 ・電話番号 など |
敷金の振込先(ある場合) | ・銀行名 ・口座の種類 ・口座番号 ・口座名義 |
退去届のテンプレート(フォーマット)
退去届に指定されたフォーマットがない場合、テンプレートを活用することもできます。以下はテンプレートの例です。
https://daiichi-realty.com/download.html
退去届を用意する必要がある場合は、ぜひ参考にしてください。
退去するまでの流れ
ここでは、退去するまでの具体的な流れを紹介します。退去を通知してから次の物件に引越しをするまでにどのようなステップを踏むのか確認しましょう。
STEP1:退去の通知
まずは退去する旨を大家や管理会社に対して、電話などで通知する必要があります。先ほども触れたように、退去届の有無や提出方法は物件や管理会社によって異なります。電話する際にはこれらの点を確認し、提出が必要な場合は書面を作成してください。管理会社が指定するフォーマットがあるのか、それとも自分で作成するのかといった点についてもあわせて 確認しておきましょう。
STEP2:立ち会い日の調整
退去の際には、立ち会いが必要となる場合が多いため、具体的な日程を調整しなければなりません。退去の立ち会いは、一般的に引越し当日に荷物を全て運び出した後に行います。そのため、基本的には引越し当日となります。しかし、引越し先が近所など、旧居に戻って来やすい場合などは、後日設定しても問題ありません。
STEP3:引越し会社の手配
具体的な退去日が決まったら、引越し会社を手配します。季節によっては引越し会社が繁忙期となり、希望日に引越しが出来ない可能性があるため早めに手配することが大切です。特に3〜4月にかけては入社や入学、異動などに伴い引越しをする人が多くなります。
また、少しでも引越し費用を抑えたい場合、複数の業者から見積もりを取得し、比較することが大切です。業者によっては価格交渉が可能な場合もあります。
STEP4:住所変更に伴う各種手続き
引越しに伴い住所が変わるため、それに付随してさまざまな手続きが必要となります。具体的には以下のような手続きが挙げられます。
・電力会社・ガス会社・水道局への転居手続き
・電話・インターネット・新聞などの転居手続き
・住民票の異動 手続き
・郵便物の転送手続き
など
住民票以外の手続きは、ホームページ上もしくは電話で行えるケースがほとんどです。ただし、ガスに関しては、停止する際に立ち会いが必要となるケースもあるため、その場合は日程を調整しなければなりません。引越し会社選び同様、繁忙期だと希望する時間に立ち会いができない可能性もあるため、早めに連絡しておくことをおすすめします。
STEP5:部屋の掃除・荷造り
退去に向けて部屋の掃除や荷造りを進めていきます。この時、不要なものは廃棄することとなるため、廃棄方法を確認しておきましょう。特に粗大ゴミに関しては、自治体に引き取ってもらう必要があります。予約が必要なため、早めに日程を調整しておきましょう。退去日直前に回収を依頼すると、退去までに回収してもらえない可能性があります。
STEP6:引越し作業・立ち会い
荷造りや部屋の掃除、不要なものの廃棄が終わり、いよいよ引越し当日を迎えます。荷物の運搬は引越し会社が行ってくれるため、自分は室内の掃除を行いましょう。また、全ての荷物を運び出したら荷物が残っていないか最終チェックを行ってください。引越し当日に立ち会いを行う場合、立ち会いに対応し、問題なければ鍵を返却して退去完了となります。
退去時の注意点
退去する際の注意点としては、退去届の提出が遅れないようにすることが挙げられます。提出が遅れると、退去日も後ろ倒しとなり、実際にはすでに引っ越しているにもかかわらず、余分に家賃を払わなければならなくなります。このようなトラブルを避けるためにも、早めに行動を起こすことが大切です。
また、引越し準備に追われるあまり、電気やガス、水道、インターネット、郵便物などの転居手続きを忘れてしまうケースは少なくありません。ライフラインの手続きが遅れると、光熱費が余計にかかる恐れがあります。
また、郵便物が旧居に届いてしまい、重要なお知らせなどを見逃してしまう恐れもあるため、必要な住所変更はしておきましょう。
退去届の準備は早めに行おう
今回は、退去届の概要や提出期限・提出方法、書き方などを紹介しました。退去届は賃貸物件を退去する際に、その旨を通知するために使用する書類です。提出方法や提出期限は管理会社や物件によって異なるため、早めに確認しておくことが大切です。提出が遅れると、家賃を余計に支払うことになる可能性もあるため注意してください。
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