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電子ファイルに電子印鑑を押印する場合、どのように作成すればよいのでしょうか。本記事では「誰にでも簡単にできる電子印鑑の作成方法」を3つ紹介するとともに、それぞれのメリット・デメリットなど特徴を解説します。
また、電子印鑑を安全に使いたいと思っても、自作した電子印鑑だけではセキュリティ面などで問題が多いことも事実です。そこで記事後半では、もっとも安全性が高い電子印鑑が利用できる“電子印鑑サービス”についても合わせて紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
電子印鑑とは、PDFやWord、Excelなどで作成した電子ファイルに押印することができる印鑑のことです。印影(押印によってできる朱肉の跡)を再現した画像ファイルを文書の中に貼り付けるタイプのものから証明書付きの電子署名まで、さまざまなタイプが存在します。
電子印鑑を使うことで、契約書を紙にプリントアウトして押印する必要がなくなるため、ペーパーレス化につながる、印鑑が不要になるなどのメリットがあります。また、契約書のやりとりを電子化することで、契約書の作成や郵送、保管といった手間を省けるため、業務効率化や契約締結までの時間短縮、人件費や郵送代などのコスト削減にもつながります。
一方、画像ファイルは作成が容易であるため、偽造やなりすまし、契約書の改変が行われやすい点には注意が必要です。法令の基準を満たしていなければ、文書が成立していないとみなされる場合もあります。
とくに、実印の代替手段として電子印鑑を使用する場合は、法的効力についても考慮しましょう。
電子帳簿保存法とは、国税関係の書類(帳簿や領収書などの証憑書類)を電子データで保存する際のルールについて定めた法律です。デジタル化やペーパーレス化を推進すべく、2022年1月に大幅に改正されました。
とくに重要なポイントは、電子データでやりとりした書類を紙で保存できなくなった点です。これまでは、契約書のPDFファイルをメールで受領した場合、それをプリントアウトして紙で保存することが認められていました。
しかし、2022年1月からは、電子データでやりとりした書類は電子データのままで保存しなければならなくなったのです(※)。そのため、印鑑の代替手段として電子印鑑を使う必要性がますます高まってきています。これまでメールで受け取った契約書を一旦印刷して押印するというワークフローをとっていた場合、電子印鑑に切り替える必要があります。
※2年間の宥恕(ゆうじょ)期間が設けられていましたが、2024年1月から本格的な運用が始まっています。
また電子データを保存する際は、訂正や削除の履歴が確認できるシステムを使用するかタイムスタンプを付与し、かつ電子データを容易に検索できる状態で保存しなければなりません。これらの要件を満たすための環境整備も急務です。
なお、2024年1月から本格的な運用が始まった電子帳簿保存法について、改正内容や対象書類、罰則などを次の記事で詳しく紹介しています。2023年の税制改正で決まった緩和要件の拡大についても深掘りして解説していますので、ぜひご覧ください。
電子印鑑はこれまで紙に押印していた印鑑(ハンコ)を、電子ファイル(電子データ)上で再現するために使われます。ここではさまざまな作成方法の中から、3つの方法を解説します。
普段使っている印鑑を紙に捺印し、それをスキャナやスキャンアプリで読み込んで画像にします。この画像を、作成したWordやExcel、PDFなどの電子ファイルに貼り付けることで、印影を再現する方法です。
もっとも手軽な方法ではありますが、読み込んだ印影画像のサイズ調整や明るさ補正などは自分で行う必要があります。なお印影をスキャンしただけのものは、本人性の証明や改ざん防止の措置が講じられていないため、法的効力に乏しいというデメリットがあります。
フリーソフトや無料ツールを使用して、印影を一から作る方法もあります。
丸印や角印を再現できるようなフレームに名字などの文字を入力し、フォントを選べば印影の画像が作成できるソフトやサイトがあります。また、スキャナなどで読み込んだ印面や印影の画像ファイルを、透過画像に加工してより本物の印鑑に近づけるツールや日付などを挿入できるツールもあります。
図形ツールで丸や角丸の四角を描き、中に名字などの文字を入れれば完成です。これをコピーアンドペーストして使います。
このような無料ツールで作成した電子印鑑についても、本人性の証明や改ざん防止の措置が講じられていないため、スキャンした印影と同じく、法的効力に乏しいというデメリットがあります。
法的効力を有する電子印鑑を作りたいということであれば、有料ツールの利用がもっともおすすめです。単に無料ツールがより便利になっただけの有料ツールもありますが、電子印鑑GMOサインのように単なる画像ではない法的効力の高い電子印鑑を、電子契約サービスに付随した形で作成できるツールもあります。
ほかにも、電子印鑑にシリアルナンバーを付与し、同じ名字の社員が複数いても判別できるものや、個人認証ができるものなどもあります。また、電子契約に対応した高い機能を備えているものや、社内確認などの業務フローをそのまま再現できるツールも存在します。
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こうして作成した電子印鑑ですが、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。とくに安全性という観点から、その特徴を解説します。
基本的に簡単に作成でき、また手軽に電子ファイルに押印できるというメリットはありますが、複製が簡単で、悪用しやすいという問題があります。電子ファイルを受け取った相手が電子印鑑をコピー&ペーストしたり、スクリーンショットを撮ったりしてしまえば、まったく同じ電子印鑑を相手が持つことになります。この場合、悪意があれば、第三者が本人になりすまして書類の押印をすることが可能です。
もし本物の印鑑から電子印鑑を作った場合には、より大きなリスクを伴います。それは印鑑の偽造です。印面や印影画像が高解像度であればあるほど、その画像から本物の印鑑を偽造することも不可能ではないのです。
このため、自作や無料ツールで作成した電子印鑑の利用は、社内回覧などに押印する認印(三文判)の代わりとして、あるいは、請求書へ押印する角印の代わりなどの使用に留めておきましょう。偽造を防ぐという意味でも、銀行印や実印などの印影をスキャンすることは絶対にやめましょう。
有料であるからといって、高度なセキュリティ機能があるかは別問題です。一方で、安全性の高い電子印鑑を作成し、利用できるサービスもあります。それが電子契約システムである電子印鑑GMOサインです。
電子印鑑を使う場合、なりすましや偽造への対策を考慮しなくてはなりませんが、電子印鑑単体で考えるとどうしても対策に限界があります。しかし、電子印鑑GMOサインであれば、なりすましといった行為をシステム全体で防ぐことが可能です。法的効力を持った電子署名を内包できる電子印鑑も作成できるほか、各種法令に準拠した電子契約を実現できることはもちろん、電子印鑑の作成に特別なスキルを必要としないことも特徴です。
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民事訴訟法第228条第4項には「私文書は、本人又はその代理人の署名又は押印があるときは、真正に成立したものと推定する」と書かれています。つまり、書面の私文書(契約書や領収書など私人が作成した書類全般)に本人や代理人による署名もしくは押印がある場合には、その私文書は正しく成立していると推定(反証が挙がらない限り私文書が正しく成立しているだろうと法令がいったん判断すること)されます。
重要なのは「本人による署名もしくは押印があるかどうか(本人性)」です。一般的な印鑑(実印)については、印鑑登録を行い、役所から印鑑登録証明書を発行してもらうことで、本人による押印であると証明できます。
一方、電子印鑑については、電子署名法第3条で「本人による電子署名が行われているときは、電磁的記録が真正に成立したものと推定する」と定められており、やはり本人性がポイントとなってきます。例えば、単に印影を画像化した電子印鑑では簡単に偽造ができてしまうため、本人性を証明することが難しく、法的効力が十分でない場合があります。
本人性を証明する印鑑登録証明書と似たようなものとして、電子証明書があります。役所が印鑑登録証明書を発行して実印の本人性を証明してくれるのと同様に、電子認証局という機関が電子証明書を発行して、その電子印鑑が本人のものであることを証明してくれます。
さらに、タイムスタンプを付与するシステムを使って電子印鑑を押印することで、電子帳簿保存法の基準もクリアすることが可能です。
【参照】民事訴訟法|e-Gov法令検索
安全に利用できる電子印鑑を作成するなら、電子印鑑GMOサインがおすすめです。
ここでは電子印鑑GMOサインの特徴を紹介します。
また、「そもそも電子契約とは?」といった基本的な内容をご確認したい場合には、「電子印鑑GMOサイン|電子契約とは」のページをご参考にしてください。
電子印鑑GMOサインでは、署名を付与したセキュアな電子印鑑を作成することができますが、必要に応じて2種類の電子印鑑を使い分けることが可能です。
メール認証などによって契約システムが提供する仕組みや、ログから本人確認を行います。契約サービスの登録やメールアドレスさえあれば利用できるため、導入しやすいことが特徴です。これまで認印などを押印していた書類などにおいて活躍します。
電子認証局が厳格に本人確認を行い、その上で発行される電子証明書によって本人性を担保します。これまで実印などを押印していた重要な契約書にも利用できる、電子署名法にも準拠した電子印鑑で、法的効力やガバナンスを重視する場合に最適です。
社内でこれまで行ってきた押印ワークフローも、電子印鑑GMOサインなら、そのままクラウド上で再現することが可能です。例えば起票時に、担当者が承認者(決裁者)への承認依頼を設定しておけば、相手方に送信する前に必ず承認者の許可が必要、といったフローも実現できます。
また、よく行われる承認フローがある場合、ワークフロー上で社内承認者を固定することも可能です。この機能を使えば、社員が勝手に相手方に契約書を送信することはできなくなり、必ず承認者の確認を得なければならないフローを実現できるのです。しかもこうしたワークフローは、特定の社員を対象とするなど個人ごとに設定することもできるため自由度が高く、社内の既存ワークフローを変えることなく電子印鑑を導入できます。
引用元:GMOサイン
電子印鑑は、紙の書類に印鑑を押印するのと同じように、電子ファイルに押印するものです。本物の印影をスキャンして画像化する、専用ツールを利用する、といった比較的簡単な方法で作成が可能なものもありますが、複製が容易であるタイプの電子印鑑は、なりすましなどへの対策が難しいというデメリットもあります。
電子印鑑を導入する上で安全性と信頼性を考慮するなら、セキュリティ上安全な電子印鑑(=電子署名)が可能な電子契約システムの導入を検討するのも良いのではないでしょうか?そこでおすすめしたいのが、電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」です。GMOサインは法的効力を持つ電子契約が可能なクラウドサービスで、実印レベルと、認印レベルの電子印鑑を使い分けることが可能です。
加えて既存の社内ワークフローにも柔軟に対応できるため、ペーパーレス化の第一歩として、社内向け書類の電子化を行う場合にも適したサービスです。また、「新人が勝手に客先へ契約書を送信してしまった」といったミスも防げる、安心で安全なサービスです。
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電子契約サービスごとの違いや選び方などについて、下記の記事でわかりやすく比較しています。ぜひご参考にしてください。また、各社のサービスをまとめた比較表を“無料”でダウンロードできます。
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GMOサインが運営する公式ブログ「GMOサインブログ」の編集部です。
電子署名/電子サイン/電子印鑑(デジタルハンコ)/脱印鑑(脱ハンコ)/電子文書/電子証明書/電子帳簿保存法など、電子契約にまつわる様々なお役立ち情報をお届けします。