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「ワークフローシステムの導入を検討しているが、どれを選べばいいのかわからない」
ワークフローシステムの導入を考える際、企業の担当者がまず検討するのは、まず、オンプレミス型かクラウド型の形態だと思います。両者にはそれぞれ異なる特徴があり、業種やサービスによって向き・不向きがあります。
ワークフローシステムは大きく2種類に分類され、もう一つはクラウド型と呼ばれる形態です。近年はクラウド型が広く普及していますが、クラウド型が登場する前は、ワークフローシステムといえばオンプレミス型が主流でした。
今回は、オンプレミス型とクラウド型の特徴を比較し、それぞれどのような企業に向いているのか解説しますので、ぜひワークフローシステム選びの参考にしてください。
オンプレミス型(オンプレとも呼ばれます。)とはワークフローシステムの一つで、IT環境の調達・運用を自社で行う形態です。プレミス(Premises)は建物、構内を意味する単語で、自社に設置して運用するワークフローシステムをオンプレミス(On-Premises)と呼びます。
クラウド型とは、オンライン上のサーバーで提供されているサービスを、インターネットを介して利用するものです。すなわち、ユーザーがサーバーやネットワークなどのインフラやソフトウェアを持たなくても、インターネットを通じて必要な分だけ利用できる仕組みです。
オンプレミス型と比較したときのコストパフォーマンス、利便性の高さから、近年多くの企業に急速に導入され、普及しています。
クラウド型の「クラウド」の語源は諸説あります。一説では、Google社の元CEOであるエリック・シュミット氏が、インターネットの「どこかにある場所」を「cloud(雲)」と表現したためといわれています。
オンプレミス型とクラウド型には、カスタマイズ性やセキュリティに対するリスクなどさまざまな面で違いがあります。
オンプレミス型 | クラウド型 | |
カスタマイズ | 自由度が高い | 限定的 |
セキュリティ | リスクが少ない | 多少のリスクがある |
既存システムとの融合性 | 柔軟に対応可能 | 基本的に不可 |
コスト (初期費用・維持費) |
高額になりやすい | 比較的安価 |
導入までの期間 | 長期 | 短期 |
保守・メンテナンス | 自社で対応 | システム提供側が管理 |
モバイルアクセス | VPNなどの設定が必要 | 複雑な設定は不要 |
近年、大企業ではオンプレミス型からクラウド型へ移行する動きが多くみられ、一方、中小企業では現状維持のためにオンプレミス型を継続するケースとクラウド型へ移行するケースに分かれています。
DXなどの新たな取り組みを目指してクラウド型を選択するケースが増えていますが、企業の中でも用途によって需要が分かれるという見方もできるでしょう。
例えば、オンプレミス型は基幹業務支援システムで、クラウド型はメールやWeb会議などの情報共有システムで採用されるケースが多くみられます。
どのような用途でワークフローシステムを導入するのかを明確にしておくと、企業に合った形態を選ぶ際に役立ちます。
オンプレミス型のメリットとしては、カスタマイズ性に優れている点、セキュリティの高さなどが挙げられます。
オンプレミス型は、すべてのIT環境を自社で調達するのでカスタマイズの自由度が高いです。ニーズに合わせて細かく調整できるため、自社に適した仕様にカスタマイズすることが可能です。
オンプレミス型は、自社サーバーを設置して社内ネットワークを構築するため、管理体制が適切であれば外部に情報が漏洩するリスクは少ないでしょう。ただし、セキュリティを高く保つには、社内に厳重な管理体制を整えておくことが前提となります。
そのため、オンプレミス型を導入する際は、充分なセキュリティ対策ができるか事前に検討しておきましょう。
オンプレミス型では、既存システムと同一のネットワーク内にシステムを構築できるため、既に導入しているシステムとの連携も可能です。膨大なデータを既存システムに蓄積している企業の場合、大きなメリットとなるでしょう。
オンプレミス型には複数のメリットがある一方、コストや保守の観点ではデメリットもあります。
オンプレミス型では、自社サーバー等の機器やソフトウェアを購入することになるため、クラウド型よりも初期費用が高額になりやすい点に注意が必要です。
また、初期費用だけでなく、保守費用などの維持費もかかりやすい傾向があります。
オンプレミス型では、システムをバージョンアップする際に費用がかかるケースが一般的ですし、システムが稼働しているサーバーの電気代等の維持費やシステム担当者の人件費もかかります。
オンプレミス型は、機器の設置や人員の手配など、導入までに数ヶ月かかるケースもあります。短期間での導入を検討している場合には向かないかもしれません。
オンプレミス型では、保守、運用を行う担当者を社内にも確保し、稼働状況の監視や障害時に備えるための管理体制を整えておく必要があります。
オンプレミス型は、社内ネットワーク内での接続が基本です。スマートフォン、タブレットなどを用いて外部ネットワークからアクセスするためには、VPN接続など複雑な設定が必要になります。
オンプレミス型は、主に工場などでの現場業務支援システムが必要な企業や、顧客の重要な情報を管理する企業などで多く取り入れられています。
以下は、オンプレミス型の活用方法の具体例です。
エクセル台帳によるIT資産管理から、サーバー上で管理できるシステムへ移行(製造業)
リアルタイムでの情報共有、災害対策のためのシステムを導入(行政)
クラウド型は、スピードが求められる業種や従業員が外出することが多い企業で積極的に取り入れられています。
以下は、クラウド型の活用方法の具体例です。
クラウド型の画像総合管理を導入し、膨大な医用画像を安全に保管(医療)
ハンコに代わって電子署名を導入し、リモートでの押印業務を効率化(情報・通信)
今回解説した通り、オンプレミス型とクラウド型にはそれぞれメリット・デメリットがあり、システムの用途や企業の特性によって向き・不向きがあります。目的に合わせて最適な形態を選びましょう。
近年は、ワークフローを効率化するために電子契約を導入する企業が増えています。ワークフローシステムと併せて、電子契約の導入も検討してみてはいかがでしょうか。
電子印鑑GMOサインは、クラウド型の電子契約サービスです。高いセキュリティ技術、充実したサポート体制で多くの企業で活用されていますので、ぜひ一度お試しください。
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GMOサインが運営する公式ブログ「GMOサインブログ」の編集部です。
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