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電子印鑑とは、従来の物理的な印鑑(ハンコやスタンプなど)のデジタル形式の代替物です。従来行われてきた紙への押印行為を電子化したもので、PDFファイルなど電子文書に付与できます。なお、電子データに印鑑を押すためのソフトウェアやツール自体を指すこともあります。
ペーパーレス化が進む中で電子署名の法的有効性がしっかりと認められ、最近では企業間の契約でも電子署名とあわせて電子印鑑による手続きが進められるケースも増加してきています。
とはいえ、電子印鑑について、「聞いたことはあるもののよく分かっていない」「法的に有効なの?電子署名とどのように違うの?」「通常の印鑑と比べてのメリットやデメリットが知りたい」という方もいるでしょう。
本記事では、電子印鑑の定義や法的効力から無料で作成する方法および作成に役立つソフト・アプリ・ツールの選び方まで徹底的に解説します。
この記事でわかること
監修:谷直樹(弁護士/AIPE認定知的財産アナリスト)
弁護士/AIPE認定知的財産アナリスト(特許)
企業法務系法律事務所に勤務した後、外務省の推薦で国連の専門機関で法務に従事。その後、長崎市内で中小企業を主なクライアントとする法律事務所を開業。長崎県よろず支援拠点コーディネーター、長崎県知財総合支援窓口の相談担当専門家としても在籍中。
監修:谷直樹(弁護士/AIPE認定知的財産アナリスト)
弁護士/AIPE認定知的財産アナリスト(特許)
企業法務系法律事務所に勤務した後、外務省の推薦で国連の専門機関で法務に従事。その後、長崎市内で中小企業を主なクライアントとする法律事務所を開業。長崎県よろず支援拠点コーディネーター、長崎県知財総合支援窓口の相談担当専門家としても在籍中。
電子印鑑とは、従来の物理的な印鑑(ハンコやスタンプなど)のデジタル形式の代替物です。デジタル印鑑や電子ハンコなどと呼ばれることもあります。
電子印鑑は、紙の書類における認印のような役割を果たすのが一般的です。PDF・Word・Excelなどの文書ファイルにPC上で押印が可能なため、紙の書類を回覧しなくても押印でき、テレワークの普及に伴い多くの企業や自治体で利用されるようになりました。
電子印鑑には、単に印影を画像化したものだけでなく、印影データに押印者・作成者・タイムスタンプなどの識別情報が組み込まれているものも存在します。
なお、電子印鑑の定義は統一されておらず、サービスによって意味が異なるケースもあります。
\ 法的に有効な電子署名を月5件まで送信OK /
電子印鑑の法的有効性は、印影データに押印/作成者名やタイムスタンプなどの識別情報が組み込まれているかどうか、また電子証明書が発行されているかどうかによって決まるとされています。
実は電子印鑑には大きく分けて2種類のものがあります。一つは印影を単に画像化したものです。こちらは簡単に印影データの複製が可能なため、法的効力を持たないとされています。もう一つは押印/作成者名やタイムスタンプなどの識別情報が組み込まれているものです。識別情報によって本人性や非改ざん性の担保がされるため、こちらは法的効力を持つとされています。
電子印鑑について考える際は、紙の契約書に印鑑を押す意味を再確認しておくと理解しやすいです。通常、印鑑は完全に同一の印影を持つものを製作するのは技術的に難しく、かつ、印鑑の複製は刑法により禁止もされています。そのため、印影を照合することで「印鑑の所有者本人が間違いなく契約書に署名・押印をした」という事実を証明することが可能になります。また、契約書の条項の正式な訂正の際には契約書に押されているのと同じ印鑑を使って訂正印を押す決まりとなっています。つまり、印鑑という物理的なモノを媒介として契約書の作成の真正性と契約書の内容の真正性(改ざんがされていないこと)を証明しているわけです。
この物理的なモノとしての印鑑を電子データという形に置き換えたものが電子印鑑となります。ところが画像などの一般的な電子データの場合、これを複製することは容易ですから契約書の真正性を証明する力は非常に弱いということになるでしょう。その点をタイムスタンプ等の識別情報によりどこまで補えるかということが重要になってきます。
一般的に無料で作成できるサービスが提供する電子印鑑は単なる印影画像であり、法的効力を持ちません。一方、有料サービスが提供する電子印鑑は識別情報が組み込まれているものも多く、一定の法的効力を持つと考えられます。
電子印鑑と似た用語に「電子署名」があります。電子署名とは、紙の契約書でいうところの署名捺印の代替となるものです。電子契約の際に電子文書に付与される署名方法で、契約書を本人が作成したことおよび、内容が改ざんされていないことを証明する役割があります。
電子署名は、電子署名法(電子署名及び認証業務に関する法律)第2条でその定義がされています。
電子署名法第2条
この法律において「電子署名」とは、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に記録することができる情報について行われる措置であって、次の要件のいずれにも該当するものをいう。
一 当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること。
二 当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。
引用元:電子署名及び認証業務に関する法律 | e-Gov法令検索
一方、電子印鑑は法律で定義されたものではありません。識別情報が組み込まれた電子印鑑であれば、法的有効性を持つと考えることは可能です。しかし現在、電子契約分野において一般的に利用されているのは、より法的効力がはっきりとしている電子署名です。
電子印鑑は、社内回覧時の押印など「認印」としての役割を果たせば良いケースで多く利用されています。
電子契約とは、電子文書に電子署名をおこない取り交わされる契約のことです。電子契約では、従来の紙書類で用いられていた押印の代わりに電子署名や識別情報が組み込まれた電子印鑑が電子書類に付与されます。
つまり「電子印鑑は電子契約に用いるツールの一つである」といえます。
従来の印鑑には、認印と実印の2種類があります。認印とは、印影が登録されていない印鑑のことです。これに対して、実印とは、個人の場合は市区町村(法人の場合は法務局)に対して印影を届け、印鑑登録されている印鑑を指します。
認印であっても法的効力は認められますが、実印は本人が押印したことについてより高い証明力を持ちます。
現在、電子契約において電子印鑑は重要視されていません。というのも、電子契約における法的有効性を担保するためには電子署名法によって定義されている電子署名が付与されていれば十分で、印影画像データの付与に法的効力はありません。
電子証明書が付与されていたり識別情報が組み込まれていたりする電子印鑑であれば、実印相当の高い証明力を持つといえなくもないのですが、それは電子署名の一種としての考え方であり、電子印鑑自体に固有の法的有効性があるわけではないのです。
電子契約の分野で実印に最も近い仕組みを持つのは電子署名法に基づく認証を経た電子署名です。実印は地方自治体という信頼性の高い主体が印鑑が本物であることを証明してくれます。電子署名も電子署名法に基づいて国の機関から認定を受けた事業者が電子署名の真正性を認証する仕組みを有するため、実印とかなり近い程度まで証明力・有効性を確保されていると言ってよいでしょう。
一方、電子印鑑に関しては電子署名のような法律の根拠がありません。そのため、名前は実印に近いような印象を受けますが、その証明力・有効性という点では電子署名に劣ると言えます。ただ、タイムスタンプ等の識別情報が付与されることで、実印並みとは言えないまでもある程度の証明力・有効性は確保できますし、現在の取引慣行上は印鑑が重視されていることから電子契約の中に印鑑の印影が表示される電子印鑑が選択されるケースもあるようです。
なお、電子署名も大きく2つに分けることができます。一つは、契約当事者の指示にもとづきサービス提供事業者の電子署名を付与する立会人型電子署名(事業者型電子署名)と呼ばれるものです。もう一つは、第三者機関である電子認証局によって本人証明を行ったうえで契約当事者本人の電子署名を付与する当事者型電子署名です。
一般財団法人日本情報経済社会推進協会と株式会社アイ・ティ・アールが2023年1月に共同で行った調査によると、立会人型電子署名を利用している企業が17.5%、当事者型電子署名を利用している企業は25.8%、立会人型/当事者型両方を利用している企業が14.3%という結果が出ています。
現在、多くの電子契約サービス事業者は立会人型電子署名のみを提供していますが、国内シェアNo.1(※1,2)の電子契約サービスである電子印鑑GMOサインは、立会人型電子署名と当事者型電子署名の両方を標準プランで提供しています。
※1 「電子印鑑GMOサイン(OEM商材含む)」を利用した事業者数(企業または個人)。1事業者内のユーザーが複数利用している場合は1カウントとする 。自社調べ(2023年11月)
※2 電子署名およびタイムスタンプが付与された契約の送信数(タイムスタンプのみの契約を除く。電子署名法の電子署名の要件より)。自社調べ(2023年12月)
電子印鑑自体は固有の法的効力を持つわけではないことはこれまで解説した通りです。しかし、利便性や商慣習の尊重という観点から電子印鑑には複数のメリットがあります。
まずは、電子印鑑を活用するメリットの中から、代表的な5つをピックアップし、順番に解説します。
・決裁業務の円滑化につながる
・コストを抑制できる
・書類管理を円滑化できる
・電子文書に印影を残せる
・誰でも容易にすぐ作成できる
電子印鑑を活用すると、パソコンやスマホ上で決裁業務を完結できるようになります。パソコンやスマホさえあれば書類を紙に印刷することなく電子文書に目を通して捺印し、次の人にメールや共有フォルダ上で書類を回覧することが可能です。そのため、決裁業務の円滑化につながります。
電子文書および電子印鑑を導入すれば、紙に印刷する必要がなくなるため、インク代・紙代・印紙代など印刷にかかっていたコストを大幅に抑制できます。
電子書類と電子印鑑を導入すれば、書類をネットワーク上に保存できるようになります。これにより、書類の検索が容易になるうえに、物理的な保存スペースが不要になる点もメリットです。
また、決裁作業やデータ管理作業のために使う時間の短縮につながり、社員が他の業務に割く時間を作り出せます。その結果、事業活動全体がスムーズに進行させられる可能性が高いです。
近年注目されているリモートワークやフレックスタイム制への対応がしやすくなり、より多くの人が働きやすい職場環境の整備にもつながります。
最近では、取引相手などからパソコンで作成した電子文書に押印を求められるシーンが増えています。
このとき、電子印鑑に対応していなければ、データをダウンロードして印刷・捺印し、再度スキャンしてデータ化するといった大きな手間がかかります。データ化しない場合、紙の書類を郵送するコストやFAXからの情報漏洩リスクもあり、優れた方法とはいえません。
そこで、電子印鑑を導入すれば、上記の問題はすべて解決できます。業務効率化につながることで無駄な工数を削減できるうえに、働き方改革の推進にも役立ちます。
電子印鑑は操作性がシンプルであるため、誰でも容易に作成・捺印できます。特別な知識は不要で、導入のハードルが低い点もメリットです。
とはいえ、「誰でも捺印できてしまうのではないか」と不安を覚える人も少なくありません。不安がある場合、捺印の権限を設定できる有料の電子印鑑サービスの利用を検討しましょう。
電子印鑑の導入にはさまざまなメリットがある一方で、デメリットもあるため注意しておく必要があります。
電子印鑑のデメリットとして考えられている3つのポイントを解説します。
・なりすましや不正使用の懸念
・取引先の同意が求められる
・導入コストが発生する可能性
電子印鑑を用いる場合、本人が押印している様子を実際に確認できるわけではないため、なりすましや不正使用を懸念する意見があります。いつでも・どこでも押印ができる点はメリットである一方で、いつ誰が押したかを把握することが難しくなります。
とはいえ、こうした懸念は、セキュリティ対策が万全な電子印サービスを利用することで解決できます。ログイン情報による本人確認や印影への識別情報により、いつ誰が押印したのか履歴が残るため、なりすましや不正使用の対策を講じることが可能です。
近年は電子書類の普及に伴い、電子印鑑の利用が急速に広まっているものの、依然として電子印鑑に対応していない企業も少なからず存在します。
契約を締結する取引先が電子化に理解がない場合、従来の紙書類に印鑑を捺印する作業が求められます。将来的にトラブルを起こさないよう、電子印鑑の活用にあたっては契約前に取引先の同意を取りましょう。
セキュリティ対策が万全な電子印鑑を導入する場合、費用がかかることがあります。
具体的な費用の金額はサービスによって異なるものの、手頃な価格で導入できるサービスも多く、電子印鑑を導入した場合の費用対効果を考慮したときにメリットの方が大きいケースが多いです。
電子印鑑の活用シーンは増加傾向にあるものの、浸透しきっているわけではないため、導入にあたって注意すべき点もあります。主なポイントを3つ解説します。
電子印鑑は、印鑑の見た目だけを再現することを考えると、フリーソフトや本物の印鑑の印影をスキャンして画像化すれば容易に作成できます。しかし、印影データのみの印鑑は複製され悪用されてしまう危険性が高く、ビジネスに使用するには不安が残ります。
これに対して、印影に識別情報を付与した電子印鑑は、電子印鑑の持ち主の情報やタイムスタンプ情報が組み込まれているため、セキュリティや安全面に優れています。
電子印鑑の専用サービスで作成する必要があるものの、セキュリティ面や安全面を考えると、印影に識別情報を付与した電子印鑑を選ぶことが望ましいです。
前述のとおり、電子印鑑には「印影データのみの電子印鑑」と「印影に識別情報を付与した電子印鑑」の2種類が存在し、それぞれの特徴を把握したうえで使い分けることが大切です。
印影データのみの電子印鑑は、不特定多数の人が同じ電子印鑑を作成できるため、認印の役割として使用するとよいです。
これに対して、印影に識別情報を付与した電子印鑑は、個々に暗号化されたデータを組み込んで作成されるため信頼性が高く、実印として電子印鑑証明を発行できます。
電子印鑑を無料で作成する方法は、大まかに分けて3つあります。それぞれの方法を順番に解説します。
1つ目は、WordやExcelを用いる方法です。それぞれの作成手順とPDFで作成する方法を解説します。
電子印鑑を作成する際は、「Microsoft Word」や「Microsoft Excel」などに搭載された図形作成ツールを活用できます。
この方法では、まず「挿入」から「図」を選択し、円形を挿入します。シフトキーを押しながら拡大・縮小すると、通常の印鑑に近い正円での作成が可能です。枠線の色を朱色に変更し、枠線の太さは好みで調整しましょう。
続いて、テキストボックス(Wordではワードアート)を使って、枠の中に名前を入れます。Excelでは「挿入」「テキスト」「テキストボックス」と進んで、横書き・縦書きのいずれかを選択しましょう。デフォルトでは印鑑らしくないため、文字サイズやフォントを調整し、好みのデザインにしてください。印鑑におすすめのフォントは楷書体や行書体です。
最後に、図形を選択・右クリックして「図として保存」をおこなうと、電子印鑑の印影をPNG方式で保存できます。PNG方式であれば背景透過となり、書類に貼り付ける際に通常の印鑑のように捺印でき利便性が高いです。
Excelの場合、標準搭載されている機能以外に、アドインとして機能を追加して電子印鑑を作成することも可能です。Microsoftから提供されているプログラムもあれば、Microsoftとは無関係の個人・団体により提供されているプログラムもあります。
電子印鑑の作成に役立つアドインをインストールすれば、より効率的に作成できます。アドインを探す際は、Excel画面の「挿入」から「アドインを入手」をクリックするか、Web検索を通じてダウンロードします。
ただし、アドインを利用する場合、対応環境を整えるほか、安全性に関するチェックが求められる点に注意しましょう。
WordやExcelで作成する場合、「図として保存」ではなく、ファイルメニューより「名前をつけて保存」を選択すれば、電子印鑑をPDFとして保存することも可能です。そのほか、PNG形式で保存したファイルをファイル変換ソフトを利用してPDFに変換すれば、より印鑑として使いやすいサイズで保存できるためおすすめです。
電子印鑑は、専用のフリーソフトを用いることでも作成可能です。フリーソフトではWordやExcelを用いる場合と同様に基本的に印影を作成できるのみで、いわば既成の「三文判」を購入することと本質的に変わりません。
つまり、「誰が、いつ押したか」などを後から確認することができず、「非同一性」の確保も難しいです。これは、同じ名前の人が同じソフトで電子印鑑を作成すると、まったく同じ印影になってしまうことを意味します。
専用のソフトを利用して作成する場合、ソフトごとに作成方法は異なります。ただし、多くのソフトでは、印鑑の形や字体などのデザインを選択し、社名の入力をおこなうことで誰でも簡単に作成可能です。
電子印鑑を作成できるフリーソフトは次章で詳しく解説します。
電子印鑑は、スマホアプリでも簡単に作成できます。スマホでの電子印鑑の作成方法を把握しておくと、パソコンが開けない電車内などでも書類の承認がおこなえるようになり、電子印鑑のメリットを最大限に生かすことが可能です。
電子印鑑を作成できるアプリは後の章で詳しく解説します。
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本章では、電子印鑑を無料で作成できるフリーソフトの中から、特に有名な7つのサービスをピックアップし、その特徴を順番に解説します。
本記事で紹介するサービスは、GMOサインブログ編集部が選定したものであり、監修者の推奨や意見を反映したものではありません。
出典:クリップスタンプ
クリップスタンプは、デート印(日付入り印)や三文判などの判子や印鑑をワープロ文書やスプレットシートに簡単に捺印できる電子印鑑ソフトです。USBメモリによる携帯が可能で、Microsoft Officeはもちろん、LibreOfficeやApache OpenOfficeでも使用できます。
作成した印影はベクター画像(EMF形式)やラスター画像(JPEG、BMP形式)として保存することも可能です。
出典:クリックスタンパー
クリックスタンパーは、おまかせレイアウトで美しいスタンプ画像を作成できる電子印鑑ソフトです。主な特徴を以下にまとめました。
出典:Excel電子印鑑
Excel電子印鑑は、Excelのシートにさまざまなスタイルの判子を押印できる無料のアドインです。
本アドインを利用すると、セルの右クリックメニューから簡単に判子を押せます。丸型・小判型の「認印」、角型の「角印」、日付のついた「データネーム印」、重要・社外秘などのビジネスシーンでよく使われる「ビジネス印」、自分でデザインした画像を判子として挿入できる「ユーザー印」の5つに対応しています。
承認はんこフリー 電子三文判は、Word/Excelなどの文書に認印を電子的に押印できるサービスです。主な特徴を以下にまとめました。
出典:電子印
電子印は、会社名、部門名、日付、名前入りのデート印を作成できるソフトです。デート印の背景に会社名の挿入有無を選択でき、部門名の部分に「検」「受領」「領収済」を表示させることも可能です。大きさは「大」「中」「小」「ミニ」の4種類から選択できます。
出典:Web印鑑
Web印鑑は、会員登録を必要とせず、無料で個人・企業内で使用できる印影を作成できるサービスです。ただし、商業使用(実際の印章の版下にして使用するような行為)が禁止されています。
おまかせ電子印鑑 Freeは、認印・データネーム印・ビジネス印・ユーザー印の4種類の印鑑を作成できるソフトです。印鑑にしたい文字を入力し、フォント・太さ・色・枠・リアリティを表現するための「かすれ」などを指定するとすぐに発行できます。
作った印鑑はクリップボードにコピーしたり、画像(BMP/GIF/JPG/TIFF/PNG/EMF/WMF)に保存したり、印鑑パネルからドラッグ&ドロップして利用したりできます。
続いて、電子印鑑を無料で作成できるアプリの中から、代表的な5つをピックアップし、順番に解説します。
本記事で紹介するサービスは、GMOサインブログ編集部が選定したものであり、監修者の推奨や意見を反映したものではありません。
電子印鑑は、無料の電子印鑑アプリの中でも、レビュー数が多く評価も高いサービスです。リモートワークでの押印のほか、グループチャットのアイコン作成などにも活用できます。
作成手順は以下のとおりです。
画面左下の「アルバムに保存」をタップすると、作成した印鑑を画像ファイルとしてアルバムに保存できます。また、画面右下の「印鑑をコピー」をタップすると、作成した印鑑をクリップボードに保存することが可能です。さらに、画面下部中央の「印鑑情報を保存」をタップすれば、その時点での印鑑状態を次回のアプリ起動時まで保持できます。
iPhone版 / Android版なし
電子スタンプ・はんこは、前述した「電子印鑑」と同じ作者のアプリです。名前や社名入りの印鑑以外に、ビジネスシーンでの汎用性が高い「請求書在中」「重要」などの印鑑も作成できます。
iPhone版 / Android版なし
StampMasterでは、文字列を入力するだけで印鑑画像を簡単に作成できます。作成した画像は、PNG形式で作成され、AirDrop・メール・LINE などで送信することが可能です。
iPhone版 / Android版なし
Photo印鑑+ARは、スマホの画像加工機能での作成と似た形で、実際の印鑑の印影を画像化できるアプリです。AR機能を使用しており、押印したいものにスマホをかざすと、紙書類に印刷したように確認できます。
PIXLR Xは、オンラインで画像を編集できるWebアプリです。印鑑の画像を取り込んで電子印鑑を作成し、WordやExcelで作成した請求書や見積書などのビジネス文書に押印できます。
Flashを使わないため、WindowsやMacを問わず、どのブラウザでも利用可能です。スマホで使えるモバイルアプリもあります。
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本章では、有料の電子印鑑作成ツールの中から、特に有名な6つのサービスをピックアップし、その特徴を順番に解説します。
本記事で紹介するサービスは、GMOサインブログ編集部が選定したものであり、監修者の推奨や意見を反映したものではありません。
電子印鑑GMOサインは、政府機関や大手企業との取引実績があり、全世界で電子証明書を発行するGMOグローバルサインと連携している電子契約サービスです。
契約印タイプと実印タイプの2つの電子印鑑(電子署名)を用意しているほか、手書きサインにも対応しています。また、書面契約書の見た目を再現できる印影登録機能も搭載されており、デフォルト・ユーザーが作成して登録するもの、署名時にあわせて作成できるものという3パターンから選択可能です。
さらに、セキュリティ面の充実度も特徴のひとつです。WAFによる不正な攻撃からのシステム保護をはじめ、外部のセキュリティ専門業者による脆弱性診断や専用環境での署名鍵保管などの対策が講じられており、安心して電子印鑑(電子署名)を利用できます。
料金は、月額8,800円(契約印&実印プラン、税抜き)です。
出典:クラウドサイン
クラウドサインは、 弁護士ドットコム株式会社が運営する電子契約サービスです。2023年1月時点で、導入社数130万社以上、累計送信件数1000万件超を誇っています。
暗号化通信や保存ファイルの暗号化などの機能により、書類の真正性を担保できるだけでなく、通信・保存ともに暗号化されているため、セキュリティ面で安心感があります。また、API機能によって、SalesforceやSlackといった外部サービスとの連携も可能です。
料金プランは搭載される機能の充実度で分かれており、Light(月額10,000円)、Corporate(月額28,000円)、Enterprise(要問い合わせ)の3種類です。
Shachihata Cloud(シヤチハタクラウド)は、シヤチハタ株式会社が運営する電子決済サービスです。現在使用している印鑑を忠実に再現した電子印鑑を作成でき、運用的にも見た目的にも通常の印鑑と違和感なく利用できます。
Shachihata Cloudでは、ベーシックな個人の認印のほか、見積もり書や請求書に最適な角印や日付印などを作成できます。
電子印鑑の使用時にはユーザー認証を行うことで、不正使用を防止することが可能です。そのほか、いつ・誰の捺印か証跡を残したり、捺印履歴を台帳で一元管理したりできるため、セキュリティ面にも不安はありません。
Shachihata Cloudは初期費用が無料で、月額100円/ユーザー(税抜き)でエントリープランとして標準機能を利用できます。
出典:とろろこんぶシステム工房
とろろこんぶシステム工房(tksk eSeal)は、承認はんこと日付印ぺったんの2種類を作成できるサービスです。
承認はんこ版の印影はビットマップイメージを採用しているため、絵や図などの文字以外も印鑑として採用できます。日付印ぺったん版は文字フォントで印影を表現するため、イメージファイルを作成する手間がなく手軽に導入可能です。
印鑑には押印パスワードを設定できるほか、押印時には押印ログが出力されるなど、簡単で確実なセキュリティーを実現しています。主な料金プラン(ライセンス価格)は以下のとおりです(いずれも税抜)。
とろろこんぶ電子印鑑企業ライセンス:86,000円 | 承認はんこVer 4. 8. 7(最新バージョン) および日付印ぺったんVer 5. 7. 2(最新バージョン) を使用可能。 |
---|---|
承認はんこ企業ライセンス:68,000円 | 承認はんこ100ユーザライセンス |
日付印ぺったん企業ライセンス:62,000円 | 日付印ぺったん100ユーザライセンス |
出典:My電子印鑑
My電子印鑑は、サンセール株式会社の運営するオーダーメイドの電子印鑑作成サービスです。ベクトル方式の採用により印影精度や不正コピーの抑制を高めることで、よりセキュリティ面で優れた電子印鑑の作成を実現しています。
料金プランは、角印7,000円、会社認印10,500円、認印のうち(姓)が1,500円、(姓:名1文字)が1,800円、(姓名)が2,000円です。
パパッと電子印鑑4 Proは、株式会社Bliss Brainが運営する、印章用のフォントを用いた本格的な電子印鑑画像が作成可能なユーティリティソフトです。
作成できる印鑑は9種類あり、PDFへの直接押印だけでなくPDFを編集できる機能も備わっています。印鑑作成用にフォント12書体が搭載されているため、印鑑らしいフォントで印鑑を作成可能です。メーカー希望小売価格は10,780円(税込)です。
電子印鑑を作成するツールの中には、無料だけでなく有料のサービスもあります。
有料ツールは、無料のものとは違い、電子印鑑の印影に識別情報を付与できるなど、セキュリティ面・安全面で優れているものが多いです。
そのため、無料ツールで作成した電子印鑑では認印としての活用が多いのに対して、有料ツールで作成した電子印鑑は実印と同じようなシーンで利用できるものが多くあります。
有料ツールの中にはタイムスタンプ情報が組み込まれた電子印鑑(電子署名)を作成できるサービスが多く、押印したのが本人であることや、書類が改ざんされていないことを証明できるため、契約書やビジネス上の重要な書類への押印が可能です。
電子契約GMOサインでは無料で使えるお試しフリープランもあります!まずはお試しが可能
最後に、電子印鑑を利用して電子署名を作成する際の注意点を解説します。
電子署名の作成にあたっては、電子証明書を入手したり、タイムスタンプを付与したりと、導入までに準備が必要です。準備の手続きにやり直しや間違いが多ければ、契約相手に大きな負担がかかるおそれがあります。
万が一、電子契約の方法が間違っていれば、電子契約書が証拠として機能しない可能性も否めません。そのため、初めて電子署名を利用する際は、問題なく運用できるか事前にテストしましょう。
電子証明書には有効期限が定められており、期限の切れたものは利用できません。秘密鍵の漏洩をはじめ、何らかの問題が発生した場合、電子証明書を失効させるケースもあります。
また、証明書を発行する認証局における安全性の判断も必要です。自社で電子署名をおこなう際は、電子証明書が上記に該当していないか事前にチェックしましょう。
電子署名では、秘密鍵と公開鍵の合致により電子文書の非改ざんを証明します。そのため、秘密鍵が漏洩してしまっては、電子署名をする意味やメリットがなくなります。
そのため、秘密鍵は漏洩や悪用などされないよう十分に注意して運用しましょう。具体的には、秘密分散技術を用いて、管理上の安全性を高めることが望ましいです。
この記事では、電子印鑑(デジタル印鑑)を導入するにあたって知っておくべき知識を紹介しました。電子印鑑の導入には、決裁業務の円滑化やコストの抑制などさまざまなメリットが期待できる一方で、少なからずデメリットも存在します。それぞれの内容を把握したうえで、自社の状況に適した形で電子印鑑を導入しましょう。
無料のものとは違い、有料の電子印鑑作成ツールは、電子印鑑の印影に識別情報を付与できるなど、セキュリティ面・安全面で優れているものが多いです。実印と同じようなシーンで利用できるものが多くあるため、ビジネス上の重要な書類への押印を想定している場合は有料ツールを用いて電子印鑑を作成しましょう。
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電子契約サービスごとの違いや選び方などについて、下記の記事でわかりやすく比較しています。ぜひご参考にしてください。また、各社のサービスをまとめた比較表を“無料”でダウンロードできます。
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