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CLM(契約ライフサイクルマネジメント)とは?|導入のメリットを解説

 

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最近注目を集めているリーガルテックですが、その中に契約業務を効率的にしてくれるCLMというサービスがあります。
CLMとは契約ライフサイクルマネジメントの略であり、契約に関する業務をいくつかのステージに分け、それぞれの工程を標準化することによって業務の効率を高めようとする考え方・サービスのことです。
CLMを活用することによって、契約関連業務を劇的に効率化することが可能です。
今回は、このCLMについて解説します。

目次

CLM(契約ライフサイクルマネジメント)とは?

CLMとは「Contract Lifecycle Management」の略で、日本語では「契約ライフサイクルマネジメント」などと呼ばれ、契約業務を効率化するための考え方・手法のことを言います。

法務や知財担当としてライフサイクルマネジメントといわれると真っ先に思い浮かべるのは、特許や商標に関する業務かもしれません。特許や商標は各国のルールに基づき、出願や審査状況の確認、登録手続きや更新管理、登録料や更新料の納付といった業務が発生するため、一連の流れを一気通貫で管理するライフサイクルマネジメントが重要ですが、このような考え方を契約業務においても導入しようという考え方がCLMです。

CLMは、契約の発生、契約審査、交渉、社内決裁、締結、更新、そして解約や期限の満了によって契約が消滅するまでを契約の「ライフサイクル(一生)」と捉えます。そして、それぞれのステージごとに工程を標準化することで契約業務を最適化することを目的とします。

CLMを導入することによって、契約に関連する各部門間の役割分担を明確化でき、その結果として部門間でのコミュニケーションが取りやすくなるという効果もあります。また、その時点において契約のステージがどの段階にあるのかをリアルタイムで把握しやすくなるというメリットも存在します。

リーガルテックサービスとしてのCLM

リーガルテックとは、法律に関連する業務においてITやAIなどを駆使することで業務効率を向上させる各サービスのことをいいます。

リーガルテックには各種のカテゴリーが存在しますが、企業法務の業務などに必要に応じて導入することによって生産性を飛躍的に向上させることが期待できます。
上述のような契約業務の最適化を実現するリーガルテックサービスそのもののことをCLMと呼ぶこともあります。CLMに関するサービスを利用することによって、企業が抱える多数の契約を適切に管理できるようになるため、契約業務の効率を飛躍的に高めることができます。
CLMというリーガルテックサービスを導入することによって企業内における契約業務の負担を軽減するなど各種のメリットを享受することができます。

なお、リーガルテックに関する解説は、以下の記事をご参照ください。

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契約のライフサイクルにおける5つのステージ

CLMでは、契約のライフサイクルを以下のように5つのステージとして捉えることが一般的です。

こうすることによって、特定の契約が今どのステージにあるのかが可視化され、契約に関係する部門間でのコミュニケーションが取りやすくなります。
そして、その結果として契約業務の効率を高めることができるのです。

①契約の発生・契約書案(草稿)の作成
②契約内容の審査
③契約内容の再交渉
④社内稟議・契約の締結
⑤契約の管理、更新

それぞれのステージについて確認していきましょう。

①契約の発生・契約書案(草稿)の作成

社内の特定の部署で契約の締結が必要となった場合、法務担当はその内容に基づき契約書案(草稿)を作成します。

この際、すでに契約書のひな型が存在する場合には、それを活用して作成することになります。ひな型が存在しない場合には、過去に作成した類似の契約書をベースとして作成することになることが一般的です。ただし、相手方が契約書の草稿を用意してくれる場合には、このプロセスは不要です。

②契約内容の審査

出来上がった契約書案(草稿)の内容(または契約の相手方が作成した契約書案の草稿)を法務部が審査します。

法律違反がないか、自社に不利益となるような条項がないかなど細かくチェックする必要があります。
契約書の草稿に関してリーガルチェックを行った結果、修正すべき問題点がある場合には必要に応じて修正を加え、契約書(草稿)を元の部署に戻します。

この際、法務担当としては修正が必要である理由を明確にすることが大切です。修正が必要である理由を事業部門と共有することによって、契約の相手方との再交渉にも影響を与えることがあるためです。

なお、修正すべき問題点がない場合には、「③契約内容の再交渉」のプロセスはスルーして稟議申請の工程に進むこともあります。

③契約内容の再交渉

法務部によって修正された契約書の草稿を受け取った部署は、必要に応じて相手方と契約内容の修正に関して再交渉を行います。

契約内容が最終的に確定するまでには、契約書のバージョンは複数作成されることが一般的です。これら契約交渉の履歴は、今後の契約業務においても参考となるものであるため、あとから参照できるようにしておく必要があります。
相手方との交渉によって契約内容が修正されるたびに、法務部によるリーガルチェックを繰り返すことになります。

④稟議申請・契約の締結

契約内容が確定した場合には、社内のルールに従って契約締結のための稟議や決裁を申請する段階に入ります。

無事に稟議を通った場合には、相手方と正式に契約を締結することになります。
従来通り紙媒体の契約書を作成する際には、お互いが契約書に署名または記名・押印をして相手方と契約書を取り交わすことになります。
電子契約で締結する場合には、契約書の電子データを電子署名サービスなどのクラウド上にアップロードして双方が電子署名を行います。電子署名のなされた契約はクラウド上で保管されることになります。

⑤契約の管理、更新

契約に関する最終ステージは、いわば「契約締結後のアフターフォロー」です。

契約は締結してしまえばそれで終了、という単純なものではありません。契約締結後も必要な契約に関しては更新し、内容を検討した結果、不要とされる契約は終了するなど適切に管理していかなければいけません。
また、期限や内容の適切な管理を行うためには、目的の契約について必要に応じてすぐに検索し、内容の確認ができるようにしておく必要があります。

CLMは、契約業務を上記のように各ステージとして明確に分類します。そして、それぞれの工程を標準化することで人為的ミスの発生を最小限に抑え、最終的には業務の効率化を図ることを目的としているのです。


CLMという仕組みを導入すれば、契約業務の効率化を図ることが可能です。しかし、CLMという手法がいくら優れたものだとしても、それを実行するのが人間である以上、どうしても業務の効率化には限度があります。

人間が関与する以上、うっかりミスなど人為的ミスがどうしても発生してしまうものです。でもミスはビジネスの命取りになることもありえます。そこで、ミスをなくすために「そもそも人間はミスをするものだ」という前提に立ち、リーガルテックの一環としてのCLMに関するサービスを導入しながら業務を構築していくことは、結果的にミスも働く人の負担も軽減することができるのです。

CLMを実践するためにはリーガルテックサービスが有効!

契約は締結後においても、さまざまな管理が必要です。内容によっては更新したり、必要がなくなったものに関しては契約を終了させたりするなど適切な管理を行っていく必要があります。

しかし、会社の業務は多岐にわたるものであるため、多数の契約が同時並行的に存続していることが一般的です。これら多数の契約を法務部員だけで管理するのは至難の業とも言えます。また、人間が業務を処理する以上、どうしてもミスが発生しがちであり、万一ミスがあった場合には多大な損失を被るリスクも考えられます。
そのようなリスクを避けるためには、契約業務の一元化を図ることが有用であり、リーガルテックの導入を検討すべきです。

リーガルテックサービスとしてのCLMは、上記5つのステージをより正確に管理可能とします。

電子サービスとしてのCLMを導入する3つのメリット

リーガルテックの一種であるCLMサービスを導入すると、主として以下のようなメリットを受けることが期待できます。

①契約管理の一元化
②契約の最適な管理の実現
③適切なセキュリティ設定

それぞれについて確認していくことにしましょう。

①契約管理の一元化

契約に関する業務をすべてオンライン上で行うことができるため、契約を一元的に管理することができるようになります。多元的な管理から解放されるため、管理にかかる時間や手間などのコスト削減が可能です。

②契約の最適な管理の実現

一度締結した契約は、そのまま放置しておくことはできません。必要に応じて内容を確認し、契約を継続しておく必要性などを検討することは非常に大切なことです。
そのような際にCLMサービスを導入していれば、各契約内容の確認を迅速・簡単に行うことができるようになります。
その結果、各契約について細かいチェックが可能となり、不要な契約の発見につながることもあるでしょう。
また、更新が必要な契約については更新日が近づいたときにアラートを発してくれるように設定することが可能なサービスもあります。
こうすれば、うっかりミスで更新を忘れてしまうといったことからも解放されます。

③適切なセキュリティ設定

契約によっては、秘匿性の高い性質のものも存在します。そのような契約は、閲覧できる社員を社内でも一定の範囲内に限定する必要があります。
紙ベースで契約書を管理している場合、それを実践することは現実的になかなか難しいものがありました。しかし、CLMに関するサービスでは契約ごとにセキュリティを設定することで閲覧制限を簡単に行うことが可能です。

CLMサービスを利用すれば、上述のようなメリットを享受することが可能となるのです。

まとめ

CLM(契約ライフサイクルマネジメント)とは、契約の発生から解約・終了によって契約が消滅までの「契約の一生」を適切に管理することで契約業務の効率化を図ろうとする考え方のことをいいます。

CLMを効率的に行うためには、リーガルテックサービスを活用し契約管理の一元化を実現することが近道です。
現在、リーガルテックの一部としてCLMを提供するサービスが多数存在しています。契約業務を効率化し、企業としての生産性を向上させるためにCLMサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか?


電子印鑑GMOサインでは、CLMサービスとして『契約レビューパック』を提供しております。契約の作成から、レビュー、修正、承認・決裁、締結、管理、更新まで、契約工程をすべて一気通貫で処理・管理できるサービスです。
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■法務部門でのよくある課題

  • 契約書に関するコミュニティケーションツールが部門ごとにばらばらである
  • 稟議システム、電子契約システム、文書管理システム、と各プロセスが一元管理できていない
  • 契約書のドラフトの作成段階のやり取りが見つからず、変更などの意図が分からなくなることがある

■利用メリット
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  • 管理台帳の作成・転記が不要になる
  • 契約締結に至るまでのやり取り、合意内容、更新時期等、契約のすべてが一元管理される
  • やり取りはナレッジとして蓄積。その後も転用可能なため、類似ケースのやり取りが削減される

 

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この記事を書いた人

GMOサインが運営する公式ブログ「GMOサインブログ」の編集部です。
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