とお困りではありませんか。

建売住宅やマンションの購入とは違い、注文住宅は購入者の希望をすべて詰め込めます。ただし、大きなメリットがある一方でデメリットもあるため、施工を依頼する前に確認することが大切です。

この記事では、注文住宅で後悔しやすいポイントを詳しく解説します。

費用や打ち合わせ時の注意点、後悔しないために今からできることも紹介するので、注文住宅を建てる予定の方はぜひご覧ください。

注文住宅で後悔しやすいポイントとは？

注文住宅を建ててよかったという人もいれば、いくつかの点に後悔しているという人もいます。実際に家を建てた人はどのような点を後悔しているのか、ここで紹介しましょう。

費用

理想のマイホームが手に入ったけれど、費用面で後悔しているという人は多くいます。費用面で後悔するポイントは以下の通りです。

注文住宅は自分の理想や希望を詰め込めるため、最終的に予算を大幅に超えてしまうことも珍しくありません。予算を超えていても理想の家が手に入るならとそのまま進めてしまう人もいますが、ローン返済中に支払いが厳しくなる恐れがあるため、予算内に収めることが大切です。

また、住宅は定期的にメンテナンスを行う必要があります。建物に特殊な素材を使っていたり、耐用年数が短い素材を使っていたりすると、通常のメンテナンス費用よりも高くなるかもしれません。

費用面での後悔は生活に直結するため、後悔しやすいポイントを参考に対策することが大切です。完済まで無理なく返済できる金額をもとに予算を考える、耐用年数の長い素材を選ぶなどの工夫を施しましょう。

間取り

導線を考えずに間取りを決めてしまい、生活のしづらさを感じている人もいます。

動線とは、人が移動する際に通るルートです。

洗濯や掃除などの家事に大きく影響するものの、住宅完成後は簡単に変えられないので、家事のしやすい間取りを考えることが大切です。

たとえば、1階に洗濯機があり、2階に洗濯物を干すバルコニーがあるとします。重たい洗濯物を抱えて2階に上がらなければならないので、家事をする人の負担が重くなるでしょう。2階に洗濯機を置く、または1階に洗濯機を干すスペースを確保するなどの工夫が必要です。

住宅のデザイン

打ち合わせ時は納得していたものの、実際に完成した住宅デザインを見て後悔する人もいます。特に床や壁紙、タイルの素材・色選びに失敗する人が多く、住宅全体の印象にばらつきが生じてしまいます。

大切なのは、色を多用しないことです。床・壁紙・タイルは家全体の印象を大きく左右するポイントなので、できるだけ似た色合いのものを選びましょう。小さなサンプルだと色が確認しづらいため、できるだけ大きなサンプルを見て選ぶことがおすすめです。

住宅内の設備

変更が難しい住宅内の設備に後悔する人もいます。たとえば、コンセントが少なく家電を置く場所が限られる点です。テレビはコンセントのある場所の近くでないと設置できません。理想の間取りが実現しない恐れがあるため、できるだけコンセント数を多くしましょう。

また、キッチン設備の高さに後悔する人も少なくありません。

キッチンの高さは身長÷2+5cmから計算されるサイズが望ましいとされています。160cmの人なら160cm÷2+5cm＝85cmの高さがあうため、家事をする人の身長にあわせて選ぶことが大切です。

周辺の環境

住宅完成後に住んでみて、生活のしづらさに後悔したという人もいます。

たとえば、周辺に高い建物があって時間帯によっては日光が入らなかった、騒音トラブルが多発する地域だったなどのケースがあります。

住宅購入後にすぐ引っ越すことは難しいため、事前に周辺環境を調査しておきましょう。検討している土地の時間帯別の日当たりや騒音状況を確認しておけば、入居後に悩まされることもありません。

施工業者選び

ハウスメーカーや住宅施工業者選びに失敗し、理想のマイホームを手に入れられなかった人もいます。注文住宅は大きな買い物なので、住宅内容を打ち合わせるハウスメーカーや、物件を建ててくれる施工業者選びを慎重におこなう必要があります。

物件の詳細や施工の担当者選びの際にチェックしておきたいのが、信頼関係を築けるかどうかです。信頼できない担当者だと予算や間取りについて相談できず、理想のマイホームからほど遠い住宅ができあがってしまいます。人柄や対応力を確認し、任せられると判断できる人に担当をお願いしましょう。

注文住宅で後悔しないためにできることは？

注文住宅は高額の買い物なので、理想や希望を満たす内容に仕上げなければなりません。ここでは、建築後に後悔しないためにできることを解説します。

希望する生活風景を具体的にイメージする

まずは簡易的な間取りを考え、家族全員で具体的な生活風景をイメージしましょう。リビングはこの位置、子ども部屋と大人の部屋は隣接させるなど、家族が納得できる間取りを話し合ってみてください。

具体的なイメージがつきにくい場合は、現在住んでいる物件のいい点と悪い点を挙げてみましょう。いい点はマイホームの間取りに取り入れ、悪い点を改善するためにどうすべきかを考えれば、家族全員が納得できる状態に仕上がります。

いい点・悪い点に加え、家族構成や大人の年齢を考えたうえ間取りを考えることも大切です。老後のことを考えた配置、子どもが独立した後も住みやすさを感じられる間取りにすれば、リノベーションなしで長くマイホームに住めます。

購入する土地の周辺環境を事前にチェックする

周辺環境は住宅購入後に変えられないので、事前にチェックしておくことがおすすめです。前述した通り、土地によっては何らかの問題点を抱えている恐れがあります。時間によっては日当たりが悪くなる、騒音トラブルが多発しているなど、現地に住んでみないとわからない問題が出てくるかもしれません。

朝・昼・夜によって土地周辺の環境は変化するので、時間帯別に足を運び、環境を調査しておきましょう。遠方の土地を購入する予定の方は、土地に詳しい地域密着型のハウスメーカーや施工業者に相談することがおすすめです。

土地の周辺施設や環境などを詳しく教えてくれるので、内容を確認したうえで購入可否を決めましょう。

ハウスメーカーや施工業者にすべて任せない

住宅に関する知識がないからといって、ハウスメーカーや施工業者にすべて任せないようにしましょう。

注文住宅の打ち合わせの際、聞いたことのない専門用語が出てくるかと思います。専門用語が出てくる部分は担当者に任せたくなりますが、実際に家ができあがってから後悔するかもしれません。

担当者との打ち合わせが決まったら、事前に注文住宅に関する知識を勉強しておきましょう。建物のサイズに関する建ぺい率や容積率、住宅性能に関する気密性や断熱性など、いくつかの専門用語を理解しておけば、細かな部分まで希望を伝えられます。

妥協できる点・できない点を明確にしておく

予算の範囲内で注文住宅を建てるためにも、妥協できる点とできない点を明確にしておきましょう。長く住むことになる家を建てるので、家族全員の希望をすべて担当者に伝えることが大切です。しかし、すべての希望を入れると予算をオーバーする恐れもあります。

予算をオーバーした際、どの部分の素材を変えるか、グレードをダウンするかなどの妥協点を考えておきましょう。

強いこだわりがある部分だけ残し、さほど重視していない部分を妥協することで予算の範囲内に収められます。

打ち合わせ前に家族全員の希望を聞き、紙に書きだしてみましょう。項目別に優先度を設定し、担当者に伝えておくことで家族全員が納得できる間取りを提案してもらえます。

注文住宅の打ち合わせで気を付けておきたいポイント

注文住宅を建てる際は、ハウスメーカーや施工業者との打ち合わせが欠かせません。打ち合わせの際にはどのようなことに気を付けるべきか、打ち合わせ前にしておくべきことはあるかを解説します。

家族で予算や間取りなどを話し合っておく

ハウスメーカーや施工業者との打ち合わせ前に、家族全員で住宅に関する希望を話し合っておきましょう。人によって、家に求めるものは異なります。ゆったりくつろげるリビング空間が欲しい、キッチン設備は最新のものがいいなど、それぞれの希望を事前に共有しておきましょう。

話し合うときは、家族全員の希望を紙に書き出すことがおすすめです。

紙に書きだしたものを打ち合わせ時に持っていけば、全員の希望を伝えたうえで打ち合わせが進められます。

家族全員の希望を聞かないまま打ち合わせを始めると、その場で意見が衝突する可能性があります。意見が食い違うと打ち合わせも進まないので、スムーズに進めるためにも、事前に家族会議をしておきましょう。

打ち合わせから建築完了までのスケジュールに余裕を持たせる

打ち合わせから建築完了までのスケジュールに余裕を持たせることで、予期せぬトラブルや内容の変更にも柔軟に対応できます。住宅を建てる際、さまざまなトラブルが起こる恐れがあります。

タイトなスケジュールで進めるとトラブルが起こる可能性が高まり、場合によっては大幅に遅れてしまうでしょう。スケジュールに余裕を持たせておけば、トラブルに柔軟に対応できるだけでなく、内容の変更にも応じてもらえます。

最終的に満足のいくマイホームを手に入れられるので、依頼主が後悔するリスクも抑えられます。

一般的に、建築完了までに8～15カ月ほどかかるとされているので、平均期間を参考に仮住まいの契約期間を決めましょう。

内容に納得できるまで打ち合わせを続ける

家族全員が納得するまで打ち合わせを続けることも大切です。専門用語が出てきたり、家族側の意見がまとまらなかったりすると、ハウスメーカーや施工業者にすべて任せたくなるでしょう。

しかし、すべてを任せると後悔するリスクが高まるため、住宅内容に完全に納得できるまで打ち合わせを続けることがおすすめです。

打ち合わせが長引くことで建築完了が遅れる恐れがあるので、前述した通り、事前に家族会議をしておきましょう。

家族全員の意見がまとめられた紙があれば、打ち合わせもスムーズに進むため、建築完了までの期間を短くできます。

注文住宅で後悔しやすいポイントを参考に打ち合わせを進めよう

マイホームは高額の買い物なので、後悔のないよう、しっかり打ち合わせに参加することが大切です。打ち合わせまでに家族全員の希望をヒアリングし、担当者に伝えることで希望を満たすプランを提案してもらえます。

ただし、全員の希望を満たすことで予算がオーバーする恐れもあるので、希望には優先度を設定することもおすすめです。妥協できる部分とできない部分を明確にすることで、担当者も最適なプランを考えやすくなります。理想のマイホームを手に入れるためにも、細かな部分にまでこだわって考えてみましょう。