本記事は、2025年3月時点の情報に基づき作成しています。
2024年7月、国土交通省が発表した「令和5年度住宅市場動向調査報告書」によると、住宅を購入する際、ローンを利用した人の割合は注文住宅(新築)で79.5%、分譲戸建住宅で61.6%です。この結果からも多くの方が住宅購入時に住宅ローンを利用しているといえるでしょう。
そこで本記事では、住宅ローンを利用する際におすすめな地方銀行についてお伝えします。都市銀行やネット銀行との違い、地方銀行を利用するメリット・デメリットのほか、地域別のおすすめ銀行も紹介しますので、ぜひ、参考にしてください。
目次
地方銀行、都市銀行、ネット銀行、それぞれの住宅ローン
住宅ローンは地方銀行、都市銀行、ネット銀行のいずれかを利用するのが一般的です。ここでは、地方銀行の住宅ローンを中心に利用する際のメリットとデメリットを見てみましょう。
地方銀行で住宅ローンを利用する際のメリット
住宅ローンで地方銀行を利用する主なメリットは、次の3点です。
都市銀行やネット銀行に比べきめ細やかなサービスが期待できる
地方銀行は地方に本店を構える地域密着型の営業スタイルです。そのため、地域のさまざまな事情に詳しい行員が多く、住宅ローンを利用する際もさまざまな相談ごとに対して真摯に対応してくれるのが大きなメリットといえます。
企業や個人で融資を受ける場合、移転や引っ越しで別の地域に移る可能性もあるでしょう。しかし、住宅ローンの場合は、基本的にその地域に住み続けることが前提のため全国各地に支店がある必要もありません。
ローンの審査が比較的通過しやすい
住宅ローンの審査が通過しやすいのも地方銀行を利用するメリットの1つです。その理由としては、都市銀行に比べ提出する書類が少ない点が挙げられます。
都市銀行の場合、提出すべき書類が多く、その分、細かい部分までしっかりと審査されるのが基本です。しかし、地方銀行の場合、都市銀行よりも提出する書類が少ない分、審査も甘く通過しやすい傾向があります。
また、都市銀行やネット銀行にように全国を対象に住宅ローンを行っていない点も審査に通過しやすい理由の1つです。基本的には本店のある地域に住む、もしくは働いている人を対象とするため、審査が甘くなる可能性があります。
ほかにも実店舗を持ち対面でじっくりと話し合えるため、電話やメールだけに比べ融通が効きやすく、それが審査に影響している点も考えられます。
独自のサービスを受けられる場合もある
地方銀行では、住宅ローンの契約をした際、独自のサービスを受けられるケースも少なくありません。
例えば、埼玉りそな銀行では、ポイントシステム「りそなクラブ」で10,000ポイントのプレゼントがあります。りそなクラブとは、ポイントを貯めると、他のポイントに交換したり、コンビニATM手数料や振込手数料が無料になったりといったメリットを得られるシステムです。
ほかにも、七十七銀行では、住宅ローンの契約で、同銀行のカードローンやマイカーローン、フリーローンの金利優遇や77ポイントクラブにポイント加算があります。
地方銀行で住宅ローンを利用する際のデメリット
これらのメリットに対し、地方銀行で住宅ローンを利用することで生じるデメリットは次の2点です。
都市銀行やネット銀行に比べ金利が高いケースが多い
地方銀行の住宅ローン金利は、都市銀行やネット銀行よりも割高なケースが少なくありません。その理由としては、サービスを提供している地域が限定されており、利用者が少ないためです。
また、都市銀行やネット銀行に比べ、きめ細やかなサービスを提供している点、審査が通過しやすい点なども金利が割高な理由の1つです。
住宅を建てる場所によっては利用できない可能性もある
地方銀行の住宅ローンは利用できる地域が限られている場合があり、その地域から外れた場所に住宅を建てると、住宅ローンは利用できません。例えば、新潟にある大光銀行の住宅ローンを利用できるのは新潟県に住んでいるもしくは勤務している人のみです。
仮に福島県や群馬県など隣接する県に住んでいて、もっとも近い銀行が大光銀行だったとしても、新潟県に住んでいない方は、住宅ローンの利用はできません。
都市銀行の住宅ローンを利用するメリット
一方で都市銀行の住宅ローンを利用するメリットは、ローン審査の結果が出るまでのスピードの速さと金利の安さです。審査基準が明確でスコアリング方式で審査を進めていくため、曖昧な部分が少ない分、審査の結果も速く出ます。
また、都市銀行は住宅ローン以外でも全国展開の知名度と信用度の高さから、他のローンや預金を集められるため、住宅ローンの金利は安く抑えることが可能です。
もちろん、銀行によってはこの限りではないものの、総じて地方銀行より、金利は割安になっています。
これに対しデメリットは、地方銀行に比べ明確な基準で審査を行うため、融通は効きにくく、審査が厳しい点です。また、地域によっては支店がない場合もあり、その際は対面でのやり取りが難しくなるのも、都市銀行のデメリットといえるでしょう。
ネット銀行の住宅ローンを利用するメリットとデメリット
ネット銀行の住宅ローンを利用するメリットは、都市銀行よりさらに金利が割安な点です。ネット銀行は店舗を持たないため、店舗運営にコストがかからない分、金利が安くなっています。
また、基本的に申込みから仮審査、本審査、契約まで全てネット上で完結できるのもネット銀行のメリットです。
都市銀行の住宅ローンを利用するデメリット
これに対しネット銀行のデメリットは、対面でのやり取りができないため、地方銀行や都市銀行に比べきめ細かなサービスを受けにくい点でしょう。また、審査は提出した書類のみで行われるため、地方銀行に比べると通過するのが厳しい点はネット銀行を利用するデメリットです。
【地域別】おすすめの地方銀行
では、地域別に住宅ローンの利用でおすすめの地方銀行を紹介します。
なお、ここで紹介するのは新規借入の住宅ローンで、銀行の金利やその他の情報は全て2025年3月時点のものです。
北海道・東北地区でおすすめの地方銀行
北洋銀行
北海道の札幌市中央区に本店を構え、道内に169店舗、東京に1店舗を持つ北洋銀行です。保証料、一部繰り上げ返済手数料が0円、団信保険料の金利上乗せなし、マイカー・リフォーム・教育・フリーの各ローンで金利優遇などが大きな特長となっています。
住宅ローンの種類と金利は次のとおりです。
住宅ローン種類 | 固定金利特約3年 | 固定金利特約5年 | 固定金利特約10年 |
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ほくようスペシャル住宅ローンa | 年0.70% | 年1.15% | 年1.40% |
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固定金利特約期間終了後も完済まで店頭基準金利から年▲1.50% |
ほくようスペシャル住宅ローンα | 年0.35% | 年0.71% | 年0.97% |
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固定金利特約期間終了後も完済まで店頭基準金利から年▲1.50% |
ほくよう固定スペシャル住宅ローン | 年2.15% |
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七十七銀行
宮城県仙台市青葉区に本店を構える七十七銀行は、144店舗を持つ銀行です。
地方銀行としては高額な最大2億円、所要資金の最大100%まで融資可能な特長を持つ七十七銀行の住宅ローンの種類、金利は次のようになっています。
住宅ローン種類 | 金利 |
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77住宅ローン(金利重視プラン) | 変動金利(全期間一定金利引下げ) 店頭申込 通常金利 年0.530%~ Web申込(ローンセンター限定) 年0.480%~ 所定の条件を満たすと最大▲0.07%引下げ |
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77住宅ローン(セレクトプラン) (変動金利コース) | 年2.625%→年1.075% 所定の条件を満たした場合:年0.875% 店頭表示金利から借入期間中 年▲1.75% |
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77住宅ローン(セレクトプラン) (当初固定金利コース) | 固定10年 |
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年2.900%→年1.8% 所定の条件を満たした場合:年1.5% |
関東・甲信越地区でおすすめの地方銀行
きらぼし銀行
きらぼし銀行は、東京都新宿区に本社を構え、164店舗を持つ銀行です。
きらぼし銀行の住宅ローンは、3大疾病やガン保障特約など幅広い保障を用意し、専門店舗でいつでも相談できる特長があります。また、きらぼしホームダイレクトから一部繰上返済可能なのもおすすめのポイントです。住宅ローンの種類、金利は次のようになっています。
住宅ローン種類 | 金利 |
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保証料一括型金利プラン(変動金利) | 年0.775% 店頭表示金利年2.625%から最大年▲1.85%の場合 |
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保証料一括型金利プラン(固定金利) | 固定5年 | 固定10年 |
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年1.400% 店頭表示金利年3.250%から最大年▲1.85%の場合 | 年1.700% 店頭表示金利年3.550%から最大年▲1.85%の場合 |
融資手数料型金利プラン(変動金利) | 年0.620% 店頭表示金利年2.625%から最大年▲2.005%の場合 |
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融資手数料型金利プラン(固定金利) | 固定5年 | 固定10年 |
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年1.245% 店頭表示金利年3.250%から最大年▲2.005%の場合 | 年1.545% 店頭表示金利年3.550%から最大年▲2.005%の場合 |
【ローンプラザWeb申込限定】(変動金利) | 年0.580% 店頭表示金利年2.625%から最大年▲2.045%の場合 |
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【ローンプラザWeb申込限定】(固定金利) | 固定5年 | 固定10年 |
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年1.205% 店頭表示金利年3.250%から最大年▲2.045%の場合 | 年1.505% 店頭表示金利年3.550%から最大年▲2.045%の場合 |
八十二銀行
八十二銀行は長野県長野市に本店を構え、国内151の店舗を持つ銀行です。
2024年オリコン顧客満足度ランキング「住宅ローン・甲信越・北陸部門」で2年連続1位を受賞した八十二銀行が提供する住宅ローンの種類、金利は次のようになっています。
住宅ローン種類 | 金利 |
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変動金利型・固定金利選択型 (変動金利型) | 年2.750% 一定の条件を満たした場合は年1.075% |
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変動金利型・固定金利選択型 (固定金利型) | 固定3年 | 固定5年 | 固定10年 | 固定15年 |
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3,050% 一定の条件を満たした場合は年1.20% | 3,150% 一定の条件を満たした場合は年1.35% | 3,400% 一定の条件を満たした場合は年1.70% | 3,650% 一定の条件を満たした場合は年1.85% |
全期間固定金利型 (返済期間10年超~20年以内) | 年1.95% |
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全期間固定金利型 (返済期間20年超~40年以内) | 年2.25% |
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北陸・東海・近畿地区のおすすめ地方銀行
北陸銀行
北陸銀行は富山県富山市に本店を構え、国内188341店舗を持つ銀行です。
富山、石川、福井の北陸に加え、北海道で新規に住宅ローンを利用する方に向け低金利のプランを用意しているのが特長で、住宅ローンの種類と金利は次のとおりです。
住宅ローン種類 | 金利 |
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定率型住宅ローン(富山・石川・福井) | 固定3年 | 固定5年 |
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年0.35% | 年0.51% |
ほくぎん住宅ローン(北海道地区限定・変動金利型) | 年1.125% |
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ほくぎん住宅ローン(北海道地区限定・固定金利特約型) | 固定2年 | 固定3年 | 固定5年 | 固定10年 |
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年0.60% | 年0.70% | 年1.15% | 年1.40% |
ほくぎん手数料定率型住宅ローン(北海道地区限定・固定金利特約型) | 固定3年 | 固定5年 |
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年0.35% | 年0.71% |
愛知銀行
愛知銀行は愛知県名古屋市に本店を構え、106の店舗を持つ銀行です。
住宅ローンの契約をすると、ATM手数料無無料やインターネットバンキング振込取引などがお得になる愛銀ポイントが貯まる特典を得られます。住宅ローンの種類、金利は次のとおりです(金利は全て一定の条件を満たした場合)。
住宅ローン種類 | 金利 | | |
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Web申込プラン(変動金利型) | 基準金利:年2.625%→年0.70% |
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Web申込プラン(固定金利選択型) | 固定3年 | 固定5年 | 固定10年 |
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基準金利:年2.65%→年0.90% | 基準金利:年2.90%→年1.00% | 基準金利:年3.40%→年1.15% |
店頭申込プラン(変動金利型) | 基準金利:年2.625%→年1.00% |
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店頭申込プラン(固定金利選択型) | 固定3年 | 固定5年 | 固定10年 |
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基準金利:年2.65%→年1.15% | 基準金利:年2.90%→年1.40% | 基準金利:年3.40%→年1.90% |
紀陽銀行
紀陽銀行は和歌山県和歌山市に本社を構え、112店舗(インターネット支店含む)を持つ銀行です。
通常の住宅ローンのほか、無担保住宅ローンや60歳以上の方を対象としたリバースモゲージ型住宅ローンなども用意しています。通常住宅ローンの種類、金利は次のとおりです(金利は全て一定の条件を満たした場合)。
住宅ローン種類 | 金利 |
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変動金利 | 店頭金利:2.825%→0.075%~ |
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固定金利 | 固定3年 | 固定5年 | 固定10年 |
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店頭金利:3.500%→1.450%~ | 店頭金利:3.600%→1.550%~ | 店頭金利:3.750%→1.700%~ |
中四国・九州沖縄地区のおすすめ地方銀行
広島銀行
広島銀行は広島県広島市に本店を構え、150支店(インターネット支店含む)を持つ銀行です。
融資金額最高2億円、融資期間最長50年の住宅ローンは地方銀行としては、大きな特長といえます。住宅ローンの種類と金利は次のとおりです(金利は全て一定の条件を満たした場合)。
住宅ローン種類 | 金利 |
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スーパー住宅ローン(変動金利型 | 2.725% |
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スーパー住宅ローン(固定・変動選択型) | 固定3年 | 固定5年 | 固定10年 |
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基準金利:年2.90%→年1.45% | 基準金利:年2.95%→年1.55% | 基準金利:年3.45%→年1.90% |
福岡銀行
福岡銀行は福岡県福岡市に本店を構え、170店舗を持つ銀行です。住宅ローンシェア九州No.1の実績で多くの方が利用しています。住宅ローンの種類、金利は次のとおりです。
住宅ローン種類 | 金利 |
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プレミアム住宅ローン特別金利(融資手数料型)(変動金利型) | 年0.475% 金利見直し時点の住宅ローン基準金利から変動金利選択期間中は年▲2.75% |
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住宅ローンをじっくり相談して決めたい方は地方銀行がおすすめ
低金利を何よりも優先して住宅ローンを利用したい場合は、ネット銀行や都市銀行がおすすめです。しかし、じっくり対面で相談し、納得のいく形で住宅ローンを利用したい場合は、地方銀行も選択肢に入れることをおすすめします。
特に、この地域でずっと暮らしていきたいと思い、住宅を建てるのであれば、まずは地方銀行の窓口に問い合わせしてみてはいかがでしょう。
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