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財務省とは?何をするところ?仕事内容や組織構成をわかりやすく解説!トップが誰かも紹介

目次

財務省とは

中央官庁の1つである財務省は、財務の名の通り国家予算の編成などを担う組織です。前身の大蔵省時代から官庁の中の官庁の1つとして君臨しており、高級官僚の中でもさらにエリート集団で構成された組織として名を馳せていました。

なぜ、大蔵官僚はエリート中のエリートとして扱われていたのでしょうか。それは大蔵省が国の予算を一手に掌握し、その他の省庁を事実上支配するという構造が形成されていたからです。省庁を動かすための予算を大蔵省が握っているわけですから、そうした構造ができあがってしまうのも理解できるでしょう。

財務省の歴史

財務省の歴史は、大蔵省として成立した1869年に遡ります。当時の大蔵省は、国家の財政を全て自分たちの管理下におくだけでなく、国の産業を発展させるために有効な予算配分を行うという重要な役割がありました。つまり、横断的に各省庁に関わる重要な機関であり、発足当時から大きな権力を有していたことになります。

大蔵省は2001年における中央省庁の再編に伴い、現在の財務省へと名称が変更されました。中央省庁の再編が行われた主な理由は、官僚優位の行政から政治家主導の行政へと移行するためです。再編前の日本の行政は、官僚の力が強く、度々弊害が起こっていました。このような体制から選挙で選ばれた政治家が行政を主導していく体制にすることで、問題解決を図る狙いだったのです。

この際に、大蔵省が業務の一環として担っていた金融行政は、内閣府に属する新設行政機関である金融庁に引き継がれることになりました。これまで国のお金を掌握していた大蔵省が解体されたことで、金融と財政の健全化促進につながっています。

財務省の組織構成

財務省の組織を大きく分類すると、3つの機関に分けることができます。

内部部局

内部部局とは細分化された複数の組織が集まってできた機関です。特に大きな括りでまとめられているものが6つあります。

大臣官房

1つ目は、大臣官房です。大臣官房とは財務省の所掌事務に関する総合調整や、人事、政府系金融に関する制度の調査などを行う組織です。その他にも、預金保険機構の監督や金融危機管理に関する企画なども行っています。

主計局

2つ目は、主計局です。主計局とは国の予算や決算、そして会計に関わる制度の企画立案、作成などを行う組織です。

主税局

3つ目は、主税局です。主税局とは、国内の租税収入見積もり事務や税制度に関する企画立案を行う組織です。

関税局

4つ目は、関税局です。関税局とは関税制度を整備したり、関税に関わる国際協定などの企画立案などを行ったりする組織です。貿易に関する統計資料の作成や税関業務の監督なども手掛けています。

理財局

5つ目は、理財局です。理財局とは貨幣や国債および地方債の発行や、たばこや塩事業の管理、日本銀行の適正な運営確保などを行う組織です。財政投融資や国有財産などと深い関わりがあります。

国際局

6つ目は、国際局です。国際局とは、国際通貨制度や外国為替の安定に関わる調査を行ったり、国際収支の調整などを行ったりする組織です。その他にも、海外投融資に関する事務や国際機構に関わる事務なども手掛けています。

地方支分部局

地方支分部局の中には、財務局という組織が入っています。財務局とは国の予算や地方財政を調査したり、財政融資資金の管理運用や公認会計士の試験実施などを行ったりしている組織です。

北海道財務局や関東財務局、九州財務局などのように各地域に支部を設置し、財務窓口として機能させています。

外局

外局の中には国税庁という組織が入っています。国税庁とは、財務省に属する組織の中で最も大きな組織で、内国税の賦課徴収や酒類の製造・販売に関する免許交付、税理士制度の運営などを行っています。税の徴収という大切な仕事を担っているため、国税庁には約5万6,000人もの職員が在籍しています。税の徴収には、それだけ多くの人員が必要であるということが良く分かるのではないでしょうか。

財務省本省と外局である国税庁の職員数を合計すると約7万人にものぼり、中央官庁の中でも最大級の組織となっています。

引用元:財務省の機構(令和5年7月) : 財務省

財務省の最高権力

財務省の中の最高権力を持っている役職は財務大臣です。財務大臣には、鈴木俊一氏が就任しています(2023年10月から現在まで)。

財務大臣は、国の財政や経済を担当していることもあり、閣僚の中でも重要なポジションとして位置づけられています。財務大臣への就任には、多くの当選回数が必要とされる慣習が継続していることもあり、当選回数の少ない議員の就任は難しいとされています。また、ベテラン議員であっても、財政や経済に関する知識がなければ財務大臣として就任することはできません。

現在の自民党政権下において、財務大臣への就任は多くの当選回数を持つ財政通であるだけでは足りず、党内で強い影響力を持つ人物であることが、ほぼ既定路線として定まっているといえるでしょう。

また、財務省の中には官僚のトップとなる財務事務次官の役職が存在します。財務大臣が総理大臣によって指名されるのに対して、財務事務次官は財務省内の官僚の内、出世コースの最前列にいる官僚が就任します。

財務事務次官への就任には、主計局長など、特定の役職の経験が必要であるといわれています。現在の財務官僚の大多数を占めるのは、東大法学部の出身です。2023年10月現在において、事務次官を務めている茶谷栄治氏も、1986年3月に東大法学部を卒業後、財務省(当時は大蔵省)へ入り、2022年に現在のポジションに就任しています。

財務省の仕事内容

財務省が担う仕事内容は、財務省設置法において定められています。財務省設置法とは、財務省の設置および、その所掌事務の範囲を定めた法律です。財務省設置法によって定められた財務省の仕事内容は、かんたんに説明すると「お金に関係すること」といえます。

財務省の中でも特に重要な業務として挙げられる仕事が3つあります。

国家予算の編成

国家予算の編成は、財務省が予算案を作ることから始まります。まず各省庁が財務省に対して、自身の省庁が必要としている予算を請求する準備が行われます。そして実際に具体的な数字が明確になると、概算要求として財務省に提出します。概算要求を受けた財務省は、各省庁にヒアリングを行い、それを経てはじめて財務原案が閣議に提出されます。

もちろん、財務省は各省庁の要求を全てのむわけではありません。拒否した事項に関しては、再度各省庁からの要求が出てくる場合があります。その場合は財務省の事務次官と各省庁によって交渉の場が設けられますが、それでも解決しない場合はそれぞれの大臣の話し合いによって解決を目指します。どうしても納得ができない事態に陥った場合は、財務大臣と各省庁の大臣、そして自民党三役が駆け引きを行い、最終的には閣議で決定する流れとなることが通常です。予算は年明けの通常国会で衆議院・参議院の議決によって成立しますが、その準備はほぼ1年かけて行われると考えて良いでしょう。

税制の企画

国家予算の編成に次いで重要な仕事が税制の企画です。税制改正は毎年行われます。財務省は、その時の社会状況や課題に合わせて税制の企画を立てます。財務省の立てる企画案によって、税率の増減はもちろんのこと、社会基盤がどのように構築されていくかが大きく変化していきます。2023年10月から始まったインボイス制度は、まさにこの税制改正によって生まれました。

途上国の支援

財務省は発展途上国に対する支援策の立案業務も担っています。一口に支援といってもさまざまなものがありますが、日本は資金の供与をはじめとした金銭的支援や、技術提供などの人材支援も行ってきました。日本はこれまでにも長期的に途上国への支援を行っており、その援助額は世界でもトップクラスとなっています。援助額は、国内の財政状況によって変動するため、それらの調整を行うのが財務省の仕事というわけです。

まとめ

財務省は、国家予算の編成や課税の企画、財源の確保などお金にまつわる業務を担う省庁です。私たち国民の生活に直結する国家予算の枠組みを決定する仕事を担っていると考えれば、財務省の重要性が良く理解できるでしょう。

新型コロナウイルスや海外情勢の影響を受けて、日本の財政は不安定な状況に陥っています。これからの日本の財政が回復するかどうかは、財務省の働きにかかっているといっても過言ではありません。

これからニュースなどを視聴する際には、財務省の動きに注目しながら見てみると、日本の経済状況や流れについて把握できるようになるでしょう。

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この記事を書いた人

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