技術支援に関するサポートと
サービス設計の自由度の高さが
GMOサイン署名エンジン導入の決め手に
- a23s株式会社
a23s株式会社は、個人事業主や中小企業向けにバーチャル法律事務所プラットフォームの「クラウドリーガル」を開発しています。同サービスでは、「GMOサイン署名エンジン」を採用したことで、2023年11月からクラウドリーガル内で契約書の作成だけでなく、電子契約による締結プロセスまでが可能になりました。なぜ「GMOサイン署名エンジン」を採用することになったのか、導入に至る経緯や署名エンジンを選んだ理由についてお話を聞きました。
取材協力a23s株式会社 代表取締役、弁護士「第二東京弁護士会、米国ニューヨーク州」 﨑地 康文さま (なゆた国際法律事務所 代表弁護士) 取締役 赤根浩平さま
記事の要約
- 生成AIと弁護士の法務相談やレビューを組み合わせたクラウドサービス
- サービス設計の自由度の高さを評価して、Web-APIではなく署名エンジンを採用
- GMOサイン担当者からの技術支援など多角的なサポートに満足
- 署名エンジンの導入が、自社サービスの付加価値向上や優位性につながった
―「クラウドリーガル」はどんなサービスですか?
「クラウドリーガル」は、オンラインサービス内で質問に答えるだけで簡単・迅速に弁護士監修による法律文書の作成ができる「スマート契約書作成」や「契約書雛形(テンプレート)」の提供から、法務や労務に係わる法律に関するアドバイスや作成した契約書に関する質問・レビューを生成AIで効率化された企業法務の経験豊富な弁護士に「オンラインで直接相談(チャット・リモート面談)」することができる生成AI搭載の「バーチャル法律事務所サービス」になります。都度発生する法務・労務相談などの内容に応じて多種多様な提携専門士業(弁護士/司法書士/行政書士/弁理士)によって最適なリソースで迅速に対応できます。また、電子契約・署名締結、契約管理や新規会社設立の支援・商標等知的財産権の登録支援、カスタム対応として法令調査、株主総会・取締役会の運営支援、契約交渉など専門士業に係わる様々なリーガル機能をクラウドサービスで提供しています。
企業法務では業務委託契約書や秘密保持契約書(NDA)など、ビジネス現場で活用されている法律文書が数多くあります。こうした文書の作成・レビューには専門知識が欠かせず、顧問弁護士や法務部がいない中小企業やスタートアップ企業、あるいは個人事業主がゼロから作成する際には不安が残ることも多いです。そこで、オンライン上で質問に答えていくだけで簡単に弁護士監修による法律文書が作成できる「スマート契約書作成」サービスの提供から、法務や労務に係わる法律の疑問や質問に対して、経験豊富な弁護士がオンライン上のチャットやリモート面談で回答やレビューしてくれる「弁護士相談サービス」といった機能もあります。「クラウドリーガル」では、こうした法務サービスに生成AIを導入することで弁護士の参画による高度な専門性と信頼性、さらに高いコストパフォーマンスの両立を実現しています。
―現在「クラウドリーガル」を利用しているのは、どんな方々ですか?
個人事業主やスタートアップ企業、中小企業などの大手企業とは異なり、法務部を設けたり、専任の法務担当者を置くことが現実的に難しい方々です。この方々は法律事務所や弁護士と顧問契約を結ぶことになりますが、一般的に相談料は1時間4〜5万円と高額です。その点、「クラウドリーガル」ならインターネットの環境さえあれば月額11,000円から、どこからでも簡単にアクセスでき、契約書のレビューや法務相談といったサービスを受けることができます。また、近年では人材不足によって法律知識を持つ専門人材の確保が企業規模を問わず難しくなっています。そのため、法務部を設けているはずの中堅企業・大手企業からも、法務サポート・補完ツールとしての問い合わせが増えてきていますし、グローバル取引の拡大や、新法や法改正の変化から業務範囲が拡大している法務環境でもあるため、専門分野の弁護士やセカンドオピニオン先を探すなどの課題から、法務体制が完備されて既に顧問法律事務所や弁護士を契約されている上場企業からの相談も増えてきています。さらには本社法務部では無く、ビジネススピードを上げるため事業部や本部単位で導入されるケースも出てきており、法務部の業務量がビジネスレスポンスに跳ね返ってきている現場課題もあると感じています。
―どのような経緯で「電子印鑑GMOサイン 署名エンジン」を採用することになったのでしょうか?
「クラウドリーガル」ではサービスのリリース時から契約書を自動作成したり、弁護士監修の契約書雛形テンプレートを利用できる機能を提供しています。また、弁護士による契約書のレビューサービスもあります。こうして作成した契約書を作成画面から、そのまま先方に送付し、電子署名していただくなど契約締結までが一気通貫で進められたほうが利便性は高いと感じていました。そのため、弊社のエンジニアも早くから電子契約による締結機能の実装に向けて、動き出していました。どのような形でそれを実装するのか検討を重ねるなかで、電子契約サービス各社が提供しているWeb-APIを活用する案が浮上しました。各社から提案を受けていましたがWeb-APIではサービス設計の自由度が低いなと感じていましたが、GMOサインに辿り着いた時に、GMOサインの担当者からWeb-API形式ではなく、署名エンジンが当社のニーズには最適ではないかと提案を受けたことも大きなポイントとなり、サービス設計において自由度の高い電子印鑑GMOサイン 署名エンジンの採用に至りました。
―なぜWeb-APIより署名エンジンを選択したのでしょうか?
GMOサイン署名エンジンを採用した理由のひとつは、お客様にはクラウドリーガル内のひとつの機能として電子契約の締結機能をご利用いただけるからです。各社Web-APIを活用した場合、決められたルール内で仕様を設計する必要があり、UIや機能性の面で満足いただけるユーザー体験が提供できない可能性があります。そこで自由度が高い署名エンジンを選択しました。また、リサーチを進めるなかで、GMOサインの顧客層と弊社の顧客層に重なる部分を感じるようになっていきました。そのため署名エンジンの採用をきっかけに、将来的な協業の可能性を見出したのも、GMOサインを選んだ理由のひとつです。それからもう一点はGMOサインのサポートが他社と比べ、手厚く、安心感があったからです。実装に向けた技術的なアドバイスはもちろんですが、電子契約における法的拘束力・効力の問題については初めての取組みでしたので少し不安に感じていました。ですが、GMOサインの担当者から実装においての技術仕様から法令や法的拘束力についてもしっかりとレクチャーいただけたのは、とても心強かったです。
今ではクラウドリーガルの内部機能として電子契約・署名締結を提供している側にもなるため、電子契約に係わる法的拘束力・効力についてはわれわれクラウドリーガル側でしっかりと吸収し対応しています。
―署名エンジンを実装したことで何か変化したことはありますか?
クラウドリーガル内に電子契約機能を実装してから、プロモーションにおいて、「法律相談・レビュー」・「契約書作成・雛形テンプレート提供」に加え電子契約・署名締結を訴求する機会が増えてきました。その結果、電子契約の法的有効性や適法性について、弊社に直接、問い合わせが入ることもあります。さらにその「クラウドリーガル」の電子契約機能を利用した社内規定から対象の契約書・業務系文書の電子化の運用確認や、電子契約に関連した業法・業種ガイドラインなどの相談も入るようになりました。それは相談内容の変化のひとつですが、弊社としてもこうした問い合わせを前向きに捉えて、ご質問に回答しつつ、その先の企業法務の法律相談や、電子契約を活用した法務業務の効率化につなげています。したがって、電子契約の機能実装が「クラウドリーガル」の付加価値向上にもつながっており、企業法務へのさらなる提供価値が生まれたと実感しています。
―お忙しいところ、ご協力ありがとうございました。
- 掲載している内容、所属やお役職は取材当時のものです。
- 会社名
- a23s株式会社
- 本社
- 東京都中央区銀座1-12-4 N&E BLD.7階
- 設立
- 2022年5月
- 事業内容
- バーチャル法律事務所プラットフォームシステムの開発
オンライン相談
「電子印鑑GMOサイン」に関する資料やデモをご覧いただきながら相談ができます。
電話とインターネットに接続されたパソコンがあれば相談が可能です。