株式会社みずほフィナンシャルグループ

金融機関が求める高度なセキュリティ基準に
前向きに対応する改善力に魅力を感じた

株式会社みずほフィナンシャルグループ

融資に関する契約や、個人の住宅ローンでは電子契約の活用が進みつつあるものの、金融機関では厳格な本人確認や国際基準の高度なセキュリティ対策が必要とされるシーンが多く、全面的な電子契約の採用には至っていませんでした。そんな中、持株会社であるみずほフィナンシャルグループと、グループ会社で銀行業を担っているみずほ銀行、そして信託・銀行業を担っているみずほ信託銀行の3社が、取引先との契約業務において電子印鑑GMOサインを活用することになりました。電子契約の本格運用に踏み出した理由や、難題をどのようにクリアしたのか。その経緯をお伺いしました。

取材協力 株式会社みずほフィナンシャルグループ  デジタル企画部  ディレクター金子 美智代さま  アソシエイト加藤 早稀さま  アソシエイト張 星月さま

業種 契約類型 ご利用プラン 従業員数
金融 業務委託契約書、秘密保持契約書、受領書、確認書など 契約印&実印プラン 2,270名
(2023年3月31日現在)

記事の要約

  • 銀行ならではの厳格な情報管理ルールをクリアする大変さ
  • 高度なセキュリティとニーズへの対応力がGMOサイン採択の理由に
  • さらに手厚い導入サポートで運用の不安が払拭
インタビューの様子

―電子契約サービスを導入することになったきっかけを教えてください。

みずほグループでは、AIの活用やアイディアソンの実施を行うなど、DX推進に関する取り組みを進めております。その中で電子契約サービスの導入も検討事項になっておりましたが、近年はお客様から本格導入してほしいといったお問い合わせをいただく機会も増えてまいりました。さらに、みずほグループ内でも、コロナ禍以降リモートワークの活用が拡がるなか、契約書を締結するためだけに出社しなくてはならないのは不便だという声があがるようになっていました。こうした状況を改善するためにも、業務委託契約などの日常的に行っている取引で電子契約が利用できるよう、3年ほど前から準備を進めてまいりました。

―どのように電子契約サービス事業者を選定していきましたか?

業界シェアや知名度などを基準にまず4つの事業者を選定しました。各社からサービスの概要や機能をヒアリングしながら、そもそも電子契約ではどのように契約が成立するのかなど、電子契約への理解を深めていきました。また、電子契約サービスを導入した暁には、デジタル化の旗振り役である私たちデジタル企画部が、社内ユーザー からの問い合わせに対応する必要があります。そのため、各社のサービスをデモ画面等も拝見 させていただきながら、細かい機能や操作感だけでなく電子契約の仕組みをしっかりと把握していきました。こうした問い合わせ時の迅速な対応やサービスの操作性、そして機能などを総合的に評価して、電子印鑑GMOサインを採用することになりました。

インタビューの様子

―電子印鑑GMOサインを採用した決め手を教えてください。

私たちは金融機関として、秘匿性の高い顧客情報を取り扱うため、情報の取り扱いや管理に関する厳格な運用ルールを設けています。他の部署の情報にアクセスできないのはもちろんですが、同じ部内、同じチーム内でも他の担当者に機密資料が見えてはいけません。紙からデジタルに移行しても、これは変わらず、厳格な運用ルールをすべてクリアするクラウドサービスを探すのは容易なことではありませんでした。実際、私たちが掲げた運用ルールを100%満たしていた電子契約サービスは当時存在しませんでした。そんな中で、電子印鑑GMOサインの採用を決断したのは高度なセキュリティと対応力です。

たとえば高い情報セキュリティ水準が求められる政府機関がクラウドサービスを利用する際に用いているセキュリティ評価基準に「ISMAP」というものがあります。電子印鑑GMOサインは、この国の定めるセキュリティ基準をクリアした電子契約サービスです。さらに、内部統制の国際認証である「SOC1(Service Organization Control 1)Type1保証報告書」を受領しており、システムのセキュリティが国際基準に達していることも採用に大きく傾く要因となりました。

また誰もが分かりやすく使いやすい画面構成や文書の保管まで一気通貫で行える利便性、SMS認証機能による本人確認機能など細かい仕様も充実しており社内の条件をクリアできると確認し、導入を決めました。

―電子印鑑GMOサインを導入して、とくによかったと感じている点があれば、教えてください。

電子印鑑GMOサインを導入することに決めてから、手厚く導入をサポートいただいたのですが、他社での運用事例を教えていただいたり、各種設定やマニュアル作りでも大変お世話になりました。運用開始後に、もし現場の担当者から操作に関する照会や質問があれば、まずは私たちデジタル企画部が応対することになります。担当者の先には返答を待っているお客様がいらっしゃるケースも想定されます。そのため、弊社側での操作はもちろんのこと、署名依頼を受け取った相手がどのような画面を見るのか、どのような手順で契約締結を進めるのか、電子印鑑GMOサインを広く理解し、的確に、速やかに回答できるスキルが必要になります。この点はとても不安だったのですが、私たちからの疑問や問い合わせにはとても迅速・丁寧に対応していただき、助かりました。

インタビューの様子

―電子印鑑GMOサインを導入したことで見えてきた課題などはありますか?

私たちが取り扱っている契約には、銀行ならではの厳格な運用ルールがあります。本人確認についても現状は電子印鑑GMOサインを利用する前に、契約締結権限者に関する書類を提出していただき、契約書の名義人本人ないしは代理人の届け出をしていただく必要があります。それによってデジタル化が持つ即時性を失っている面もありますが、一方で本人確認の堅確性は弊社に限らず、業界として特に高い水準が求められているポイントでもあります。今後は、 デジタル時代の本人確認がどうあるべきなのか。どのようなオペレーションをすれば、ユーザーの本人確認を確実に担保しながら、スムーズなサービスを提供できるかに注力し、改善を進めていきたいと考えています。

―今後のみずほフィナンシャルグループのDX展開の構想を教えてください。

AIをはじめとした先端テクノロジーのR&D強化およびビジネスへの活用、DXに取り組むカルチャーの浸透、DX人材育成、新規事業創出、DX共通基盤の強化などに取り組んでいます。電子契約サービスの展開もビジネス・業務のDX化の取り組みの重要な一環です。アナログからデジタルへの変換を通して、お客さま向け、社内業務向けの両面で、事務作業のペーパレス化、自動化を着実に推進し、リソースを集中・最適化することでお客さまやフロントへのレスポンス向上にも寄与し、DX変革を進めていければと考えています。足元の取り組みとしては、プロセスの効率化を通して、デジタルを活用したビジネス・業務の変革を目指したいと思います。

―お忙しいところ、ご協力いただきありがとうございました。

  • 掲載している内容、所属や役職は取材当時のものです。
会社名
株式会社みずほフィナンシャルグループ
本社
東京都千代田区大手町1-5-5 大手町タワー
設立
2003年1月
事業内容
経営管理、およびこれに附帯する業務
URL
https://www.mizuho-fg.co.jp/

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